国際投資家やアセット・マネジャーの間で米英経済の展望に対する懸念が拡大していることが、ロイター紙の調査から明らかになった。欧米および日本のファンド・マネージャー、CEI46人による3月の米株保有比率は40.8%(前月比0.4%減)と、トランプ大統領が米選挙戦で勝利した昨年11月以来の最低基準となった。

英ウェルス・マネージメント会社、インベスト・クォーラムや米ゴールドマンサックスを含む投資会社からは、「トランプラリーが効力を失った」との声が挙がっている。英自己資金投資も1.6%減となった。

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

英国以外のEU圏には期待?欧州低金利はまだ継続すると予想

税制改革や医療保険制度改革など重要法案で、難航が目につき始めたトランプ政権。中でもオバマケアの廃止撤回は、市場の期待を一気に押しさげる致命傷となった。S&P500は3月1日をピークに安値が続いている。

その一方で米追加利上げに対する期待は継続しており、62%が「年内3回」と予測。3月に実施された0.25%の引きあげ、堅硬な雇用市場の伸びなどが安心感につながっているようだ。

EU離脱交渉開始をうけ、国際エクイティ・ポートフォリオが占める英自己資金投資も1.6%カット。2011年9月以来の最低基準となる9.1%にまでおさえている。

投資家の多くが「Brexitの将来的な影響は予測できない」と困惑をあらわにしており、75%が「スコットランドの独立問題がEU離脱交渉で不利に働く可能性がある」とネガティブにとらえている。また離脱交渉自体を複雑化させ、不透明性を悪化させる懸念も否定できない。

対照的に英国以外の欧州への投資は増額しており、昨年8月以来最高基準の18.6%(1.6ポイント増)となっている。ユーロ安に加え、欧州では低金利がまだまだ継続すると予想されている背景などが投資を押しあげているものかと思われる。回答者の54%が「利上げは2018年以降になる」と予測している。

投資家の中では、欧州中央銀行(ECB)が利上げに踏みきるにはかなりの長い年月を要するとの見方が強いが、クーレECB専務理事は3月末に「政策ガイダンスが現状を考慮したもの」であるとし、「インフレなどの影響で修正される可能性がある」と発言している。(ZUU online 編集部)

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