シャープが再度パソコン(PC)市場に参入する可能性が出てきた。共同通信によると、台湾・ホンハイ(鴻海精密工業)の戴正呉社長が4月15日、堺市のシャープ本社で開かれた社友会の席上、「(撤退した)IT機器で再度市場に参入したい」と述べたという。

PCメビウスなどIT機器再開発の可能性

シャープ,ホンハイ
(写真=ricochet64/Shutterstock.com)

戴社長は「ホンハイが世界で強いのはIT機器であり、シナジーを生かして参入したい」と意欲を示した。同社長は、具体的な製品名は明らかにしなかったが、シャープが親会社ホンハイとの協業で、IT事業を拡大する考えを強調したという。具体的な製品名は明らかにされなかったが、2010年に撤退したパソコン事業などを想定しているとみられる。

シャープはすでに、事業撤退以来5年ぶりとなるプロジェクター市場にホンハイとの共同開発で2017年夏に再参入する計画を発表している。戴社長の発言は、これ以外にホンハイが開発、生産しているサーバーやパソコンなどの開発にも意欲を示したものである。シャープは、2010年にPCの生産から撤退しているが、シャープブランドのPC復活の可能性も出てきそうだ。

東証2部から1部への復帰を目指す