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マーケット・カルテ5月号

5月上旬が為替相場の分岐点に

4月入り後のドル円市場では、シリア・北朝鮮を巡る地政学リスクや仏大統領選への警戒に伴うリスク回避の円買い、トランプ米大統領のドル高牽制と弱めの米経済指標を受けたドル売りによって円高ドル安が進み、足元では108円台後半で推移している。

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(写真=Thinkstock/GettyImages)

今後も当面は円高圧力が強い時間帯が続く。北朝鮮情勢の緊迫が続くなか、仏大統領選(4月23日、5月7日)、米暫定予算期限(4月28日)などの要警戒イベントが続き、リスク回避的な地合いが続くためだ。ただし、5月7日の仏大統領選(決戦投票)以降はドルが持ち直すと見ている。本命視される中道のマクロン氏が勝利し、市場のリスク回避姿勢が一服、円の売り戻しが入る可能性が高い。

また、政治イベントを無難に通過することで、FRBの金融引き締めに市場の目が再び向かいやすくなることもドル高要因になる。ただし、地政学リスクの払拭は困難であるうえ、米政権からの円安・ドル高けん制への警戒も残ることから、大幅な円安ドル高は見込み難い。3ヵ月後の水準は1ドル112円前後と予想している。

ユーロ円は、仏大統領選への警戒に伴うユーロ売りとリスク回避的な円買いに伴って、足元で116円台に下落している。当面、ますます政治リスクが意識され、ユーロ安圧力が強い状況が続きそうだ。ただし、既述の通り、5月上旬以降は仏大統領選でマクロン氏が勝利することでユーロが買い戻されると見ている。3ヵ月後の水準は1ユーロ120円手前と予想する。

長期金利は、リスク回避と弱めの米経済指標を受けて低下し、近頃は0.0%の節目に肉薄している。今後も当面低位で推移するが、5月上旬以降はリスク回避地合いの後退と日銀の国債買入れ減額への警戒感などからやや上昇しそうだ。3ヵ月後の水準は0.0%台後半を見込んでいる。(執筆時点:2017/4/20)

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上野剛志(うえの つよし)
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 シニアエコノミスト

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