アメリカのドナルド・トランプ大統領が出した国制限令の差し止めを求め、AppleやAmazonなどの大手IT企業が意見書を提出した。意見書にサインした企業は160社にのぼる。

IT企業にとって打撃 入国制限の内容とは

トランプ,Apple,Amazon,Google,Facebook
(写真=PIXTA)

トランプ大統領がイスラム圏諸国からの入国制限に関する大統領令に最初に署名したのは2017年1月のこと。連邦控訴審で違憲と判断され、差し止めとなった。2017年3月6日にトランプ大統領は修正版に署名。2回目となる大統領令では、イラクが対象から外され、イラン、リビア、シリア、ソマリア、スーダン、イエメンの6カ国の市民は90日間入国禁止となった。しかし、2回目の入国制限令も複数の連邦地裁が執行の一時差し止めを命じたことにより、全米で効力が停止中だ。

この大統領令に反発したのがIT業界だ。Appleのティム・クックCEOは、社員向けのメッセージで「移民なしでアップルは存在しない」と語っている。Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、「アメリカは移民の国であり、私はそれを誇りに思う」というコメントをフェイスブックに投稿した。マーク・ザッカーバーグCEOの祖父母はドイツ、オーストリア、ポーランド出身の移民であり、妻であるプリシラ夫人の両親も中国とベトナムの難民であることも明かしている。

IT企業など160社が署名

今回IT大手企業が署名したのは、訴訟の当事者でない第三者が提出する意見陳述書である「アミカスクリエ意見書」という。署名した企業にはほかにも、GoogleやMicrosoftなどそうそうたるIT大手企業が名を連ねる。

入国制限令により、アメリカの企業は有能な人材を獲得することが難しくなる。人件費も上がり、競争力が低下するとして、大統領令を強く非難している。IT大手企業では外国籍の社員を数多く雇用しており、1月の入国制限時にはグーグル(Google)では少なくとも178人の社員が影響を受けるとしていた。

日本への影響も ヘヴィメタルバンドが入国拒否

日本は入国制限の対象ではない。しかし、大統領令発令度はイスラム圏だけでない国に対しても入国審査が厳しくなっている。その影響を受けたのが日本のヘヴィメタルバンド「ラウドネス」だ。

報道によれば、ラウドネスのメンバーは全米ツアーのため、4月18日にイリノイ州シカゴに向かった。しかしロサンゼルスの空港で入国を拒否され、そのまま帰国することとなり、7カ所を巡る予定だった米国ツアーはすべて中止となった。所属事務所によると、これまでは主催元の招待状があれば入国できていたものが、今回はビザがなくては入国できないとされたという。

入国審査が厳しくなることにより、ビジネス目的で渡米する場合も注意が必要となる。また、アメリカIT企業への影響も大きい。トランプ大統領の今後の動きに注意していく必要がある。(ZUU online 編集部)

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