アームにルックにGSユアサ——。8日の株式市場で、往年の材料株とも言えそうな銘柄が躍動した。
東証1部の値上がり率2位(前日比約20%高)となった日本製鋼所(5631)。業績予想を上方修正し人気化したが、ここまでの商いの盛り上がりは久々。出来高は412万株と、およそ3年ぶりの規模に膨らんだ。
今3月期の連結営業利益の見通しを前日引け後に125億円から140億円に引き上げた同社。原発関連株として知られ、古参の投資家からは「アーム」の愛称で親しまれる。英大砲メーカーの出資を起源とすることが、その由来だ。
個人投資家人気が根強い電池関連株のジーエス・ユアサコーポレーション(=GSユアサ、6674)も、一時15%高と近年にない急騰劇を演じ、日製鋼とともに年初来高値を更新した。走行距離2倍のEV(電気自動車)用電池の量産を2020年に開始する、と報じられたことが買い気を誘った。前に大化けしたのは、08〜09年ごろだ。
アパレルのルック(8029)は、いわゆる「仕手系材料株」。この日は13年以来の400円台を回復。12年に800円超まで駆け上がった大相場に、つい思いを馳せる人も少なくないのではないか。ゲーム関連株やデイトレーダーによる新興銘柄物色が幅を利かせる現在のマーケットで、今後どこまで存在感を示せるかが注目だ。(8月10日株式新聞掲載記事)
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