2017年第1四半期に前年の倍以上の売上を記録したアストンマーチンが、今年二度目の年間予想引上げを発表した。

上半期を通して快進撃は続き、税引前利益2110万ポンド(約29.7億円)と、前年同期間には8230万ポンド(約115.9億円)の損失をだしたのが嘘のようだ。16年に投入した新型スポーツカーDB11の人気と長引くポンド安が、大きな追い風となった。

再編戦略の一環で商品ラインをリニューアル

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(写真=Astonmartin.comより)

映画「007」の主人公ジェームズ・ボンドの愛車として有名なアストンマーチン。英国を代表する高級スポーツカーブランドだが、その80%は米国を中心とする海外に輸出されている(フィナンシャル・タイムズ紙 より)。

長期間にわたり赤字経営が続いていたが心機一転、再編戦略の一環としてスポーツカーの商品ラインのリュニューアルを打ちだした。

第一弾となったDB11が予想をはるかに上回る大ヒットとなったことに加え、Brexitの影響によるポンド安が同社の跳躍に貢献。第1四半期に10年ぶりとなる黒字計上に転じたのを機に、好調な業績を維持し、上半期の販売台数は2439台(67%増)、人気車種の平均販売価格は14.9万ポンド(25%」増/約2099万円)となった。

それに伴い、基本的利益の年間予想を1.7億ポンド(約240億円)、収益を8.3億ポンド(約1169億円)に引き上げている。

EVサルーンやラゴンダの兄弟ブランドなども開発

同社は上半期に借入コストを抑える意図で、5億5000万ポンド(約775億円)の借り換えも行った。
マーク・ウィルソンCEOは10四半期連続で予算を超過している事実と共に、上半期の快挙が「戦略が効果を上げている証拠」と、満足感に満ちたコメントを発表した。

今後は大型高級4ドアセダン、ラゴンダ の兄弟ブランドとして2種のサルーンや、「フェラーリのライバル」となることを意識したミッドシップ・スポーツカー、そしてEV(電気自動車)サルーンの生産を23年までに予定している。

こうした絶好調の業績を受け、5月前後から報じられていた新規株式公開(IPO)の可能性がさらに高まっている 。

ブルームバーグが報じた「事情に詳しい関係者の証言」 によると、「17年の決算発表後にロンドンでの上場手続きに向けてアドバイザーを選定する」方向で動いているという。
15年にはフェラーリがニューヨーク証券取引所に上場し、話題を呼んだ。フェラーリは翌年、親会社フィアット・クラウスラー・オートモービルズ(FCA)から、完全に分離している。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)

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