どうやれば売上げが伸びるのだろうか――経営者にとっての課題の一つに商品やサービスをブランド化することが挙げられます。特に、大きな会社のように費用をかけることができない個人事業主には費用対効果の高いブランディングが必要になります。そこで、商品やサービスではなく、自分の価値を再定義して伝える「セルフブランディング」という方法をご紹介します。

セルフブランディングとは

Branding
(写真=HAKINMHAN/Shutterstock.com)

セルフブランディングとは「自分をブランド化すること」です。高級ブランドもあれば身近なブランドもありますが、共通するのはそのブランドだけが持つ唯一無二の特徵があり、絶対的なファンがついているということです。クオリティの良さ、デザイン性、使い心地など、理由はさまざまですが、ファンになるとそのブランドに対する良いイメージが強くインプットされ、徐々に購買へと結びつきます。

セルフブランディングは、商品やサービスではなく、事業者としての自分自身をブランド化することで顧客に「あの人は、こういう人だ」という評価してもらうことです。そのためには、自分自身を高める活動が必要ですが、顧客にプラスの評価をしてもらい、信頼できるブランドになれば、「コレを買うならこの人から」「コレを頼むならこの人に」と絶対的なファンの獲得へと結びつきます。

個人事業主はセルフブランディングで購買を伸ばせる

事業をしていると、消費者の購買スタイルの変化には気付くことでしょう。何でもインターネットで買えるようになった現在では、お店巡りをするよりも、インターネット検索が主流になっています。売上げの停滞や減少は個人事業主の多くが抱える問題ですが、このような購買スタイルの変化も影響しているのかもしれません。

そこで、セルフブランディングが必要となってくるのです。自分の魅力を最大限にアピールし、自分をブランドとしてファンを作ることができれば、大規模な投資の必要なく集客が可能になります。というのも、消費者の購買スタイルが変わっても、特定のブランドを求めるファンは、ネットでもそのブランドを求める傾向があるのです。

セルフブランディングを向上させる方法

セルフブランディングによって他人にプラスの評価をしてもらうためには、まず自分自身で自分の価値を熟知しておかなければなりません。自分のスキルや強みを紙に書き出し、出てきた強みを分析してみましょう。どんなビジネスであれ、個人事業主はその道の専門家です。専門家としてのポジションを明確にすることで、ブランドとして確立しやすくなるのです。

ただし、どんなにクオリティの高いブランドでも、求める顧客がいなければ意味がありません。自分というブランドを必要とする顧客はどんな人達で、自分が誰の役に立つのかをじっくり考えましょう。その際に、自分のファンとなるべき人物像=ペルソナを設定します。年齢・性別・職業・年収・居住地・家族構成等々、具体的な1人の人間としてペルソナを考えます。

「ペルソナ」に対して「自分」というブランドの情報発信をすることになりますが、同時に、自身の服装、写真、プロフィールなどを整えることも大切です。ブログなどで発言する際には、ブランドイメージとの一貫性にも細心の注意を払って下さい。

セルフブランディングで他の事業者と差別化を

自分の価値をブランド化することがセルフブランディングです。ブランドイメージと、ブランドであるあなたから発信されるメッセージが常に一貫していれば、次第に消費者に浸透していきます。やがてあなた自身が専門家(ブランド)としての唯一無二の存在として認められ、ファンができるはずです。集客が容易になるだけでなく、長年にわたるファンからの継続的な売上が期待できるでしょう。自分のファンをつくり、他の事業者との差別化を図っていくことが大切です。(提供:ビジネスサポーターズオンライン)

※当記事は2017年7月現在の情報に基づき制作しております。最新の情報は各関連ホームページなどをご参照下さい。