2018年1月9日11時過ぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
新しい年が始まったため、まずは2018年の米ドル/円の年間見通しについて述べたい。
1~3月期は大寒などもあり、相場が気温に左右されやすい時期だ。そのため下落傾向で、105円割れまでは行かずとも110円割れは考えている。またこの時期では、3月の米利上げ実施はまだなさそうなため下落傾向だろう。
次の4~6月期について。4月以降の新年度からは、6月の利上げ実施を見越して上昇傾向で、118円ミドルを突破できれば120円も視野に。
また4月からは新年度の開始でアロケーションとして生保のオープン外債など、買いから入ることも上昇を後押し。ただし夏以降秋口まではフライト・トゥ・クオリティで米株が売られ米債を買う動きとなり、米ドル/円は下落傾向のため、春先からみると行って来いとなりそうだ。
続いて9月、12月も利上げ実施見通しのため、上昇傾向となるだろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
また直近に関していえば、輸出企業の米ドル/円の売りオーダーが113.50円にあったものの届かず、オーダーがつかなかった。今週は上値が重くなりそうだ。また本日は、ユーロ/円のカバーと一緒に112円台後半から米ドル/円が売られている。113円台まで戻りづらいとみており、本日のスタンスとしては、112.65~112.70円付近から売りで仕掛ける戻り売り戦略で臨みたい。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。