2018年3月1日11時過ぎに神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日2月28日(水)は、円全面高となった。昨日28日(水)の朝、日銀が国債買入れを減額したことに始まり、その後のNY時間でも、月末のロンドンフィキシングの円買い、また、世界的な株価の下落といったフルメニューで円が上昇した。

期末の月となる今月3月は、いずれにせよ、半ばくらいまではリパトリで円が買われやすいため、ここからの動きとして、先月2月につけた米ドル/円の直近安値である105.55円付近を試しに行く可能性は否定できない。

ただ、27日(火)のパウエルFRB議長の議会証言後はドルも強く、ドルインデックスで、ダブルボトムを形成している。しかし、ドルも円も強かったことが逆に、円が買われやすい月末の昨日28日(水)でも、米ドル/円の下落を106円台半ば迄で、とどまらせたということもできる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ドルと円が両方強い状況下では、分が悪いのはクロス円だ。ユーロ/円は昨日28日(水)には、130円割れとなったことで、次のターゲットは、昨年2017年の4月の安値114.84円から2月の高値137.50円の半値となる126.17円付近だ。

また英ポンド/円に関していえば、半値押しの146.20円は既に視界に入っているため、次のターゲットは、昨年2017年の4月の安値135.59円から2月の高値156.60円の61.8%戻しとなる143.60円付近だ。Brexit(ブレグジット)まで残り1年という不透明感から、テクニカル面のみならず、ファンダメンタルの視点からも、これらの通貨ペアは、ともに下落圧力が掛かりやすいため、下落に対する警戒が必要だ。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。