2018年3月15日11時過ぎに神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

日米ともに政治への懸念があるため、米ドル/円の買い材料に乏しい状況。ただ、日本の3月末という決算期末のリパトリ観測は収束に向かうとみている。また森友問題に関しては、辞任した佐川国税庁長官の証人喚問が、来週行われることになっており、おそらく安倍首相の進退には問題はなさそうなため、こちらも来週以降は落ち着いて行くだろう。

一方、米国に関しては、おととい13日(火)にトランプ米大統領がティラーソン米国務長官を更迭し、後任に強行派であるポンペオ中央情報局(CIA)長官を充てると発表した。これにより対外強行路線はよりいっそう強まりそうだ。

また、本日15日(木)の朝、トランプ米大統領は中国に対し、対中貿易赤字の1000億ドルの削減要請をしたとの報道がでたことで、貿易戦争への懸念はあるものの、これは来週行われるG20を前にしたパフォーマンスという見方もある。トランプ米大統領の常套手段である高めに吊り玉を投げておいて、そこからハードルを下げ、最終的に譲歩したようにみせるという、いつものやり口だ。よって、これ以上の悪化は考えづらい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円に関していえば、ロングするにはまだ危険だが、ショートはさらに危険。来週19日(月)、20日(火)に開催されるG20が終わり、落ち着いてからの参戦が賢明だろう。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。