別れの季節でもあり、出会いの季節でもある春。新年度を迎えて、様々なものやサービスの価格が変動する季節でもある。この春に値上げするもの、値下げするものをまとめてみた。もちろん以下が全てではないので、あくまで参考として頂きたい。

値上げ,値下げ
(画像= T.TATSU / Shutterstock.com)

値上げされるもの

1. ビール 

ビール4社が足並みを揃えて、業務用ビールを1割程度、値上げする。値上げは2008年以来10年ぶり。人件費や物流コストの上昇が原因であるが、酒税法の改正(2017年6月)による過度の安売り規制も影響している。これにより、居酒屋などの飲食業界への影響が懸念される。

2. コーヒー 

ネスレ日本のコーヒーの一部製品も4月1日出荷分から6~10%値上げだ。対象は「ネスカフェゴールドブレンド」などの一部と、コーヒーマシン「ネスカフェドルチェグスト」で使用する専用カプセルの一部である。同社によると、値上げの原因は、物流費の高騰によるコストの増加だという。

3.ワイン 

ビールと同様に輸入ワインと国産ワインの一部商品も、各社足並みを揃えて値上げとなる。値上げ幅は3〜5%程度、原料のブドウの世界的な生産減少が原因だ。

4. たばこ 

たばこも一部銘柄が値上げだ。既に日本たばこ産業(JT)は、旧3級品と呼ばれる「わかば」「エコー」など紙巻きたばこ6銘柄について、4月1日から1箱40円の値上げを財務省に申請している。「わかば」「ウルマ」320円から360円へ、「エコー」「バイオレット」「しんせい」310円から350円へ、「ゴールデンバット」290円から330円になるという。たばこ税の見直しが値上げの理由だ。

5. 電気・ガス料金 

電気・ガス料金も値上げだ。電力大手10社が4月の電気料金を3月に比べて標準家庭で25〜70円程度引き上げるという」。値上げ幅が最も大きいのは東京で、標準家庭では70円程度高い約6800円となる見通しだ。東京ガスなど、都市ガスの大手4社も4月のガス料金を引き上げる。標準家庭で35〜45円程度の値上げになる見通しだ。火力発電の燃料となる原油や液化天然ガス(LNG)の価格上昇が原因である。

6. 携帯電話料金 

KDDIは、2018年3月末まで無料としていたテザリング料金を、2018年4月から一部料金プランで月額500円にすると発表した。ソフトバンクもキャンペーンで無料としてきたテザリング料金を、キャンペーンを延長しないことで有料化する。これに対しドコモは、無料キャンペーンを無期限にしているため無料のままのようだ。

7. 運送料金

人手不足を背景に、運送業者では値上げが相次いでいる。ヤマトホールディングスや日通は、ピーク時の引越し料金は割増料金とする。日本郵政の「ゆうパック」は、既に3月から値上げしている。東京〜大阪間の最小サイズは、実に13%の値上げになるという。

値下げになるもの

1. 薬価(オプジーボ)

厚生労働省は、高額な新型がん治療薬「オプジーボ」の薬価を4月から引き下げると発表した。価格は現状の約36万5000円から24%減の約27万8000円(100ミリグラム1瓶)になるという。薬価見直しのルールの変更されるためだ。「オプシーボ」は皮膚がん、肺がんに効果があると言われており、がん患者には朗報である。

2. 生命保険料

4月から生命保険契約の大部分を占める「死亡保険」の保険料が引き下げられる。保険料算出の基礎となる「標準死亡率」が2007年以来11年ぶりに下がり、保険金の支払いに備えた積立金が減少するためである。(ZUU online 編集部)