昨日の海外時間では、今週合意した米韓自由貿易協定(FTA)改定について、トランプ米大統領が北朝鮮との核問題が解決するまで先延ばしにする可能性を示唆したことでややリスク回避の動きが主導しました。また、イースター休暇前のポジションの調整が強まったことで一気に上昇したドル円を中心としたクロス円の利食いが強まったものと思われます。

今後の見通し

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(画像=PIXTA)

本日より、海外市場がイースター休暇に入るため、市場の流動性が一気に低下することが見込まれます。商いも一気に低下することが想定されるので、値幅自体も限定的になるのではないでしょうか。昨日は、海外時間にユーロが下落する場面がありましたが、一部報道で「月末・期末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだ欧州通貨売りのフローが出た」との動きが要因だと思われますが、本日に関しては、上記のような動きも限定的になると思われます。翌月曜日もイースター休暇になるため、本格的なマーケットは火曜日からになると思われます。

引き続き105.30円台のドル円の買いポジションキープ、目標は107.90円

昨日設定した106.00円割れの手仕舞水準を下抜けてないこともあり、引き続き105.30円台のドル円の買いポジションはキープします。106.00円付近まで下押ししているものの、利食いの目標は107.90円で変わりなしとします。

昨日の海外時間動向

今週のドル円は、北朝鮮の地政学的リスクが後退したこともあり、一時107円台を示現しましたが、昨日の動きとしてはイースター休暇前のポジション調整の利食いの動きが強まり、上値の重い展開となりました。

また、米国の通商政策に関するリスクは依然として意識されており、トランプ米大統領は昨日、今週合意した米韓自由貿易協定(FTA)改定について、北朝鮮との核問題が解決するまで先延ばしにする可能性を示唆しました。また、ロス米商務長官は対中知的財産制裁関税を「間もなく発表する」と発言したことにより、一定程度の不安定要因は織り込んだものの、ドル円を中心としたクロス円の上値を抑える動きとなりました。

また、米ハイテク株が堅調となり、主要指数が軒並み反発したものの、米・3月シカゴ購買部協会景気指数、米・3月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)が市場コンセンサスを下回る結果となり、結局上値が意識されたままNY時間を終えました。

今日の予定

本日から海外ではイースター休暇に入るため、主要な経済指標は予定されていません。米国株式・債券市場、欧州市場は休場となります。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp