昨日の海外時間には、ロンドン、NYが休場で薄商いでしたが、イタリア政局に対する懸念からユーロが売られました。

今後の見通し

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(画像=PIXTA)

イタリアでは、大統領があらたに元IMF財務局長のカルロ・コッタレッリ氏を首相に指名し、暫定政権の組閣が始まりました。大統領が承認すれば暫定政権が誕生しますが、その後議会で信認される可能性は低く、信認が得られない場合は8月以降の早い時期に総選挙が行われる見通しです。以前にもご紹介したように、再選挙が行われれば「五つ星運動」と「同盟」がさらに議席を伸ばすと見られていることから、もし過半数の議席を両党で握るようなことになれば、次回の組閣では今回のような介入はできずに、反ユーロのイタリア財務相が誕生する可能性が高くなることから、ユーロに対する売り圧力が高まります。

109.00円でドル買いポジションを構築

今日の東京時間に下落した局面で、昨日ご紹介したように109.00円でドル買い円売りのポジションを作りました。損切りラインを108.70円に置いて、109円台後半での利食いを目指します。

海外時間からの流れ

欧州時間、ロンドン市場が休場で薄商いの中、序盤から東京時間には堅調だったユーロが、イタリア、スペインの政局への懸念からか売られ始め、ユーロドルは1.1630台まで、ユーロ円は127.20円付近まで、ドル円も109.20円台まで下落しました。

NY時間にはいって、アメリカが休日でさらに取引参加者が少なくなる中、序盤にはユーロが安値を更新し、ユーロドルは1.1600台まで、ユーロ円は126.80円台まで下落幅を拡大しました。しかしNY時間午後にかけては動意薄となる中ややユーロが買い戻され、ユーロドルは1.1630台まで、ユーロ円は127.20円台まで反発しました。

東京時間にはいって、日経平均が下落していることから円買いが強まっています。

今日の予定

今日の海外時間には米・3月S&P/ケースシラー住宅価格指数、米・5月CB消費者信頼感指数の発表があるほか、ブラード・セント

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp