昨日の海外時間には、発表された英経済指標が弱い結果だったことからポンドが売られる場面もありましたが、ドル円は米朝首脳会談の開催を前に小動きが続きました。

今後の見通し

現在シンガポール・セントーサ島のホテルで、初めての米朝首脳会談が開催されています。開始から1時間弱経過しましたが、トランプ大統領が席を立つこともなく、順調に行われている様子です。会談開催直前は、日経平均が200円近く下落する場面もありましたが、その後元の水準近くまで戻っています。米朝首脳の双方の思惑を考えれば、一定の成果を上げる可能性が高く、長期的には不透明ですが、短期的にはリスク回避が後退するものと考えられます。

110円割れでドル買い

引き続きドル円は底堅く推移するとみられるので、109.90円付近で押し目買いをしたいと考えます。損切りラインを109.60円割れに置き、110円台後半での利食いを目指します。

海外時間からの流れ

欧州時間序盤、発表された英・4月鉱工業生産が予想を下回ったことからポンド売りが強まる中、ユーロも弱含み、ユーロドルは1.1770台まで、ユーロ円は129.50円台まで下落しました。この間ドル円は110.00円付近の非常に狭いレンジ内の取引が続きました。

NY時間にはいると、ややドル売りが優勢となって、ドル円は109.80円台まで下落し、ユーロドルは1.1810台まで上昇しました。しかしNY時間午後にかけてはドルが買い戻され、ドル円は110.10円台まで上昇し、ユーロドルは1.1780付近まで下落しました。この間ユーロ円は129.90円付近まで上昇したあと、129.60円付近まで下反落しています。

東京時間朝方は、米朝首会談への期待からか円売りが優勢となっています。

今日の予定

今日の海外時間には英・5月雇用統計、独・6月ZEW景況感調査、ユーロ圏・6月ZEW景況指数、米・5月消費者物価指数の発表が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp