昨日の海外時間には、日経平均先物、原油相場などが弱含む中、ドル円も軟調に推移しました。

今後の見通し

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(画像=PIXTA)

いわゆる米中貿易戦争は、先週「アメリカが2000憶ドル相当の対中関税リスト発表を準備」と報じられてさらに緊張が高まっていますが、その中でも日米の株式市場が上昇するなど市場はこの問題をあまり深刻にとらえていない模様です。一方為替市場ではドルの堅調さが目立っていますが、通常ドルが買われる局面で同じく買われやすい円は弱含んでいます。ただ、今後市場参加者が貿易戦争を今よりも深刻に捉え出すことがあれば、円もドルと同様に買われると考えられます。

ポンド円利食い成立、ドル円で新規戻り売り

先週147.70円で作ったポンド買い円売りのポジションですが、149.00円で利食い成立となりました。ドル円は5月後半の高値を上抜いてから上昇しましたが、113円手前で足踏みしています。先ほども書きましたが、今後米中貿易戦争問題に目が向けられれば円買いが強まる可能性が高いと考えますので、13日の高値112.80円付近でドル売り円買いのポジションを作ります。損切りラインを113.10円において、111円台での利食いを目指します。

海外時間からの流れ

欧州時間、各国株価、原油相場などが弱含む中、ドルも軟調に推移して、ドル円は112.30円付近まで下落し、ユーロドルは1.1720台まで、ユーロ円も131.70円付近まで上昇しました。

NY時間にはいって、発表された米・7月NY連銀製造業景気指数が予想よりもいい結果だったことからドル買いが強まる場面もありましたが、日経平均先物が軟調に推移したことなどから円買いが優勢となって、ドル円は112.20円台まで、ユーロ円は131.40円付近まで下落しました。この間ユーロドルは1.1690台まで反落したあと1.1710台まで上昇しています。

東京時間にはいってから、日経平均が上昇していることから円売りが優勢となっています。

今日の予定

今日の海外時間には、英・6月雇用統計、米・6月鉱工業生産/設備稼働率、米・5月対米証券投資収支の発表があるほか、カーニー・英中銀総裁、カンリフ・英中銀副総裁の講演とパウエル・FRB議長の上院でも半期議会証言が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp