2018年7月31日11時過ぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円は反落の勢いも失速し、今週一週間で110円を割る雰囲気はなさそうだ。200日移動平均線が110.068円付近にあり、そのすぐ下には日足の一目均衡表の雲(109.891円付近)もあり、下値は堅そうだ。さらに、雲の中には上向きの90日移動平均線が109.631円付近にあり、来週には200日移動平均線とゴールデンクロスしそうに見える。
一方、上値は21日移動平均線が111.461円付近にあり、111.50円の上値を抑えている。もしここを超えて上昇したとしても、112円では、113円台からの急落の際に売りそびれたトレーダー達の売りが入りやすいため、上値も重い。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円は、110~112円のレンジを予想しているが、夏休みも近いことから、市場参加者も減っており、夏枯れ相場に入る可能性もある。マーケットでは売り材料が多く、上昇したところで売りを狙っている人が多いが、110円を抜けて勢いよく下落するイメージも湧かない。ただし、90日移動平均線のある109.50円を割り込めば、流れが変わり、一目均衡表の雲も突破する可能性も念頭に入れておきたい。基本的な戦略としては、112円近辺での戻り売りを狙い、112円ミドルにストップロスを置き、110円台前半で買い戻すイメージだ。北朝鮮絡みの新しい材料が出て、109円を割り込むなどの明確な流れが出た場合は、素直に順張りでついていきたい。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。