昨日の海外時間には、米長期金利が上昇してドル買いが強まる場面もありましたが、日米新貿易協議(FFR)を翌日に控えて日経平均先物が軟調に推移する中円買いが強まりました。

今後の見通し

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(画像=PIXTA)

今晩、ワシントンで日米新貿易協議(FFR)が茂木経済再生担当相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表によって開催されます。アメリカ側は自動車に対する25%の関税措置を交渉材料として、2国間のFTA交渉の開始や農産品(牛肉など)の輸入拡大を求めてくると見られています。交渉の進展によっては、トランプ大統領が円相場に関して発言する可能性もあります。交渉が難航した場合も含め報道によってリスク回避的な円買いが強まる可能性もあるため、円高のリスクが高いと予想しています。

111.35円のドル売りポジションを維持

111.35円で作ったドル売り円買いポジションを維持しています。損切りラインを持ち値の111.35円に引き下げて損失の可能性をなくしながら110円割れの可能性を探りたいと考えます。

海外時間からの流れ

欧州時間序盤、東京時間午後に日経平均が急落して円買いが強まった流れを引き継いで、ドル円は110.80円台まで、ユーロ円は128.50円台まで、ユーロドルも1.1580台まで下落しました。その後米長期金利が上昇したことからドル買いが優勢となってドル円は111.10円台まで反発し、ユーロドルは1.1570台まで下落しました。

NY時間にはいると、米長期金利が低下する流れとなったことからドルが売り戻されて、ドル円は110.90円付近まで下落し、ユーロドルは1.1620付近まで上昇しました。

東京時間にはいって、やや円買いが優勢となっています。

今日の予定

今日の海外時間には、日米新貿易協議(FFR)がワシントンで行われるほか、米・7月生産者物価指数、米・新規失業保険申請件数の発表が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp