2018年9月27日10時半時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日26日(水)の米ドル/円は、パウエルFRB議長の会見中に一時113.10円台まで上昇したが、その後は112.60円台へと反落した。米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げを決めた上で、年内にもう1回の利上げを示唆したが、声明から「緩和的」との文言を削除した事で利上げ打ち止め時期が近づきつつあるとの見方が浮上。パウエルFRB議長がインフレ加速を見込んでいないとした事と相まって米長期金利が低下する中、ドル売り・円買いが優勢となった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は年初来高値(113.39円付近)や7月高値(113.16円付近)を超えられなかった事で113円台の上値の重さが鮮明になっており、この水準では戻り売り圧力が強まりそうだ。また、トランプ米大統領が今回の利上げについて「好ましくない」と改めて表明した事も米ドル/円の重しになるだろう。ただ、FOMCが来年に3回の利上げを見込んでいる一方、日銀は来年も現行の大規模緩和を維持する姿勢を示している。日米金融政策のスタンス格差を考えれば米ドル/円の下値は限られそうで、日足一目均衡表の転換線(112.40円付近)はサポートになると見る。なお、本日27日(木)は黒田日銀総裁の講演(日本時間15時35分)とパウエルFRB議長の講演(同29時30分)が予定されている。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。