2018年10月10日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

トランプ米大統領が「FRBがやっていることは好きではない。インフレの問題はない」と発言したことから米ドル/円は112.87円付近まで下落している。また、米議会中間選挙を間近に控えていることでトランプ節が加速することも懸念材料となる。さらに波乱材料としてイタリアの来年度予算案の行方、英国のブレグジット交渉などニュースヘッドラインには引き続き警戒が必要だろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米議会中間選挙を控えて下院では民主党優勢との報道も増えている。こうなるとトランプ米大統領の保護主義発言が加速する可能性は否定できない。また、来週にも米財務省が提出する為替政策報告書で中国が為替操作国と認定する可能性もあり、米中貿易戦争がさらに拡大すれは米ドル/円にとってはネガティブな材料となる。とはいえ、米ファンダメンタルは盤石であり、米国の独り勝ち時代であることは疑いようもなく、さすがに米ドル/円がこのまま下げ続けていくとは思えない。短期的には明日11日(木)のNYカットオプション113.00円を中心にレンジを想定している。一方、ポンドはブレグジット関連が引き続き波乱材料となる。昨日9日(火)、「EUと英国は15日(月)までに離脱条件が決着する可能性」との報道からポンドが買われる形となったが、この2週間ほど報道によって一進一退の状況が続いており、まったく先が読めない状況だ。どのようなブレグジットになるかはわからないが15日(月)との期限が出てきたことでどちらにしても急展開があり、マーケットは都度振らされるだろう。ポンドのチャートを見ると対円対ドルともに8月半ばから買戻しが優勢となっており、仮にノーディール(合意なき離脱)となった場合のダウンサイドは相当深くなると考えておくべきだ。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。