2018年10月24日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
サウジアラビア地政学リスクや米中日貿易摩擦、さらにはイタリア予算案やブレグジット交渉などのリスク要因から世界的な株安への警戒感が高まっている。昨日23日(水)の夜もNYダウの急落を受けて米ドル/円は一時112円割れとなるなど、引き続き株価を眺めながらの展開となる。イベントでは本日24日(水)ベージュブック、明日25日(木)ECB定例理事会、あさって26日(金)米GDP速報値が予定されている。特に米GDPの結果は米12月利上げの判断材料となるだけに注意が必要だろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
世界的に株価が乱高下するも、安全通貨の米ドルと円が同じ方向に動くため、米ドル/円は方向感が出にくい状況だ。とはいえ、為替は株価主導の展開であることは間違いなく、引き続きNYダウの値動きがポイントとなるだろう。NYダウのチャートを見ると現在200日移動平均線の差し掛かる25,160ドル付近で推移している。NYダウは長期上昇局面でこの200日移動平均線にサポートされてきた経緯があり、ここがサポートされるか、下方にブレイクするかが分岐点となるだろう。仮に下方へブレイクした場合、今の世界的なモメンタムであれば下げ足は加速しやすいだろう。また、NYダウが弱いと米国の中間選挙前にトランプ米大統領がドル高は許さん、FRB利上げは許さん、的な話になる可能性も警戒したい。米ドル/円は112~113円のレンジがワークしており下値も底堅いものの、戦略として112円ミドルより上は売っていきたい。
井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。