世界の株価が迷走している。10月初旬に米ダウ平均株価は好調な景気動向や企業業績を後ろ盾に過去最高値を更新、日経平均も10月2日の取引時間中に一時2万4448円と年初来高値を更新した。ところが、そんな強気ムードも10月10日に一気に吹き飛ぶことになる。同日のダウが前日比で831ドル安と急落したほか、11日には日経平均も915円安を記録、中国やインド、欧州等の株式市場も全面的に売られる「世界同時株安」の様相を呈した。その後も各国の株価は上下に荒っぽい変動を繰り返すなど不安定な展開を余儀なくされている。
注目されるのは、そうした状況にありながら東京電力ホールディングス <9501> の株価がこの2カ月半で40%も上昇していることだ。先週21日には一時681円と年初来高値を更新するなど「世界同時株安」の影響はほとんど見られない。今回はそんな東京電力を見てみよう。