2018年11月28日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米ドル/円は2週間ぶり高値を付け113.85円付近まで上昇している。昨日27日(火)クラリダFRB副議長が緩やかな利上げを継続する必要があると表明したことがドル買いを誘ったようだ。また、米中首脳会談を控えてクドロー国家経済会議委員長が米中貿易には交渉余地があることを匂わせるものであったこともドル買い材料となった。ここからマーケットの注目は本日28日(水)のパウエルFRB議長の発言と30日(金)、12月1日(土)開催の米中首脳会談だろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

まず、本日28日(水)26時00分に予定されているパウエルFRB議長発言だが、ポイントは世界経済の減速に警戒感を示すかどうか。景気の先行きに慎重な見方を示せばドル売りの流れが再発するだろう。ただし、昨日27日(火)ハト派の急先鋒であるクラリダFRB副議長は利上げ継続を支持するなど、前回発言したハト派スタンスから一転している。本当に同じ人物の発言かと思うくらいだが、今この方向性がFRBのコンセンサスだと捉えることもできる。仮に本日28日(水)夜のパウエル議長発言が、昨日27日(火)のクラリダFRB副議長と同じような内容であれば大荒れの展開はないかもしれない。米ドル/円の戦略としては、引き続きレンジ相場となるため、押し目や戻りを狙っていくトレードが有効だろう。下値は日足一目均衡表の雲の下限や、先週サポートされた112円前半は底堅そうだ。一方、上値は10月高値114.55円付近と考えている。また、米中首脳会談は楽観論も聞こえてくるが、米中関係に再び亀裂が生じる可能性も捨てきれず、現段階では不透明要素が強いと言わざるを得ない。会談が週末に行われることを考えるとポジションの持越しリスクは高いだろう。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。