2018年12月5日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

FRBのメインシナリオは依然として段階的な米利上げにはなるものの、足元では多くのFOMCメンバーがハト派スタンスにシフトしており、利上げサイクル停止の声も聞こえてくる。さらにVIX指数は20を超えてきたほか、米10年債利回りが大幅に低下していることが米ドル/円の上値を抑えている。また、イタリア予算案を巡る動きや、ブレグジット関連もEU離脱案を巡る英議会採決が迫っており、ユーロやポンドは引き続きボラタイルな状況が続くだろう。因みに本日5日(水)の米国は国民追悼の日で市場が休場となりADP雇用統計などの米指標が明日6日(木)に延期となる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

NYダウの急落や、米10年債の利回り低下など、ドルはダウンサイドを警戒せざるを得ない状況だ。また、マーケットが米利上げサイクルに対して疑心暗鬼となっているなか、今週末7日(金)に発表される11月の米雇用統計にはいつも以上に注目が集まるだろう。コンセンサスは失業率が3.7%、非農業部門雇用者数は前月比20.0万人増加、平均時給は前月比0.3%を見込んでいる。ポジティブであれば段階的な米利上げ継続が正当化される一方、ネガティブであれば米利上げサイクルの停止が連想される。もちろん結果はわからないが、いまのモメンタムであれば悪い数字には敏感に反応するのではないかと思う。ただ、ドルに対してはネガティブなイメージを持っているが、米ドル/円が依然として112円~114円のレンジであることは間違いなく、なかなか攻略できない。戦略としては戻り売りになるだろう。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。