2019年1月9日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

フラッシュクラッシュで傷ついたマーケットも正常に戻りつつあり、ここからスタートと気持ちを切り替えてトレードに臨みたい。本日9日(水)、注目されるのは、日程が延長された米中貿易問題次官級協議と、明日10日(木)未明に予定されているFOMC議事要旨だろう。また、先ほど日本時間11時にトランプ米大統領の演説がありメキシコ国境の壁建設について説明があったものの、マーケットの反応は限定的となっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

延長が決まった米中次官の貿易協議だが、トランプ米大統領は「中国との協議はとても順調」との発言があるほか、延長されたことで、合意に近づいているのではないかとの期待感が高まっている。また、年末の株価下落や年始のフラッシュクラッシュなど世界的にマーケットが混乱しただけに今は米中両者ともに株価を下げるようなコメントは控えるかもしれない。そうなると良好だった米雇用統計やパウエルFRB議長の発言を背景に短期的はリスクオンの展開もありそうだ。ただ、米中貿易戦争は今後覇権を争う長期的なテーマとなるため、中長期で見ればリスクオフであることは意識しておきたいポイントだ。そのほか警戒したいのは英議会でEU離脱協定案に関する審議は本日9日(水)から再開となるため、ポンドの値動きには注意したい。ブレグジットを巡る「合意なき離脱」「離脱延長」「再投票」「総選挙」といったワードにはAIが素早く反応するだけにニュースヘッドラインに振らされるいつもの値動きが戻ってくるだろう。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。