1月3日、中間選挙で改選した米議会が初めて召集され、下院では民主党のナンシー・ペロシ議員が議長に復帰した。ペロシ議長は即日、情報特別委員長に筆頭委員だったアダム・シフ議員を指名。シフ委員長はトランプ政権追及に消極的だった共和党主導の同委員会を「暗黒の時代」と非難するとともに、ロシア疑惑や各政府機関の調査に積極的に乗り出す考えを表明した。2019年はくすぶり続けてきたトランプ大統領のロシア疑惑の解明に向けて大きく前進する年となるかもしれない。
気がかりなのはマーケットへの影響だ。ウォール街の市場関係者からは「トランプ大統領のロシア疑惑追求の動きが、為替市場で波乱を引き起こすことにもなりかねない」と警戒する声も聞かれる。これまで度重なる「トランプ発言」に市場関係者の多くが翻弄されてきたこともあり、その言動には神経質にならざるを得ないようだ。
今回はロシア疑惑を巡る最新動向とマーケットの「リスク要因」についてリポートしたい。