2019年1月23日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日22日(火)の米ドル/円だが、トランプ政権による米中通商協議の開催拒否報道や、米政府機関一部閉鎖などのリスクオフ要因から一時109.15円まで下落する展開となった。しかし、米中通商協議の開催拒否はクドロー国家経済会議(NEC)委員長が同報道を否定したほか、米政府機関一部閉鎖に関しても米上院は「24日(木)に政府機関再開に向け採決予定」とのコメントもあって市場では昨日22日(火)のリスクオフポジションを巻き戻す動きとなっている。また、先ほど行われた日銀金融政策決定会合では物価2.0%目標は維持され、金融政策は現行の緩和政策が維持されたが、展望リポートでは2019年度の物価見通しが下方修正されたことで米ドル/円は109.80円まで上げ幅を拡大している。本日23日(水)15時30分からは黒田日銀総裁の記者会見が予定されており、内容次第では110円をトライする展開もあるかもしれない。

現在の為替相場の戦略やスタンス

黒田日銀総裁の会見では国際通貨基金(IMF)が世界経済成長率見通しを下方修正したことで、どのような見解を示すのか注目が集まる。世界的な景気後退を背景に日銀の金融緩和は長期継続されると意識されれば米ドル/円はポジティブに反応するかもしれない。また、節目となる110円に迫っていることもあり、ロンドン勢が上方向のロスカットを狙って荒らしに来る可能性も否定できない。その他、米中通商協議は水面下でタフな交渉が続いているようだが、報道は二転三転しており、判断が難しい。本日23日(水)夜もニュースヘッドラインには要警戒となろう。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。