2019年3月12日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週は111円台を中心に方向感なく揉み合いを続ける相場となりそうだ。今回、本日12日(火)から13日(水)14日(木)と3日間、英国のEUからの離脱を巡る重要採決が行なわれる。その結果次第ではポンドが大きく買われる可能性があり、英ポンド/円に引っ張られて、米ドル/円が多少強含むことも可能性としては考えられる。ここから3日間の採決に関しては、本日12日(火)の採決でメイ英首相の合意案は否決、明日13日(水)の合意なき離脱も否決、明後日14日(木)の離脱期限の延期の申し出には合意、というイメージを抱いている。「延期」ということにただ合意するだけであれば、EUの真の意向はわからないので、それほど大きくは上がらないとみており、上がっても英ポンド/円で3円幅くらいで、米ドル/円への影響はさほどないだろう。しかし日本時間本日12日(火)朝にユンケル欧州委員会委員長とメイ英首相が新しいEU離脱案について合意した。この流れから本日12日(火)夜の採決でもし可決されれば、ポンドが吹き上がるとみている。その時は大きく跳ねそうだが、どちらに転ぶかはまだなんともいえないところだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円の予想レンジとしては、109.75~112.25円。中でもコアレンジは110.50~112.00円。109円台後半から110円台前半は底堅いだろう。レンジの中で揉み合いは続きそうだが、戦略としては押し目買いで買い場を探したいと思っている。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。