iDeCo(イデコ)はどこの金融機関で開設しても、節税のメリットを享受しながら資産形成を図ることができる。しかし手数料や運用商品は金融機関によって違いがあるため、よく比較検討したうえで慎重に開設したい。そこで今回はネット証券で口座開設No.1の実績を持つSBI証券のiDeCoのメリットを紹介していく。
iDeCoの手数料や運用商品は金融機関ごとに条件が違う
iDeCoには以下のような税制メリットがある。
・掛金が全額所得控除になる
・運用益が非課税で再投資できる
・年金(または一時金)受け取り時も所得控除の対象となる
iDeCoはどの金融機関で開設しても同じようなメリットを享受できる。しかしだからといって、どの金融機関で開設しても条件が同じというわけではない。金融機関によっては手数料や、iDeCoで運用できる金融商品に差があるため、金融機関選びが重要になってくるのだ。
iDeCoを開設する金融機関を選ぶ3つのポイント
iDeCoを開設する金融機関選びで困ったら、以下の3つのポイントに着目してみると良い。
・手数料は低いか
・魅力的な運用商品はあるか
・サービスは充実しているか
これらのポイントを複数の金融機関で調べ比較することで、金融機関ごとに特徴があることが分かってくる。
それでは、ポイントを踏まえたうえでSBI証券にはどのようなメリットがあるのか見ていこう。
SBI証券のiDeCo(イデコ)のメリット1:運営管理手数料が無料
iDeCoでは口座管理費というコストがかかる。口座管理費は細かく分けると次の3つの機関に支払う。
・国民年金基金連合会
・事務委託先金融機関(信託銀行)
・運営管理機関
国民年金基金連合会には月額103円を支払うのだが各金融機関共通のためここでは差は付かない。
事務委託先金融機関(信託銀行)に支払う費用は、ほとんどの金融機関で月額64円程度に設定しており、ここでも差は付きにくい。
差が付くのは最後の運営管理機関(銀行や証券会社など)に支払う費用だ。この費用は金融機関ごとで異なっており、月額0円~450円程度に設定されているのだが、SBI証券ではこの運用管理費が無料。
わずか数百円程度の差と思うかもしれないが、iDeCoは老後資金を準備するための制度であり、長期間での運用が前提となる。そうなると月々450円の差が、1年間では5,400円の差になり、10年間では5万4,000円もの差が出るのだ。
ちなみに口座開設時には、国民年金基金連合会に支払う手数料の2,777円と、各金融機関が定めた口座開設手数料が必要となるが、SBI証券では口座開設手数料についても無料だ。
SBI証券のiDeCo(イデコ)のメリット2:運用商品の維持費も低い
iDeCoでは口座管理費の他にも、運用商品(投資信託)にかかる維持費(信託報酬)も見過ごしてはならない。
投資信託は保有している間、常に信託報酬という費用が発生する。この信託報酬は投資信託ごとに設定されており、年間で純資産額の0%に近い設定となっている投資信託もあれば、2%を超えるものもある。
もちろん信託報酬は手数料なので安い方がよく、SBI証券では代表的な6資産(国内外株式、国内外債権、国内外不動産)をはじめ、多くのファンドを低い信託報酬に設定している。具体的には0.11772%以内から2.0972%程度のレンジで設定されており、その多くは1.0%以内と低く設定されている。
SBI証券のiDeCo(イデコ)のメリット3:オリジナルプランとセレクトプランを用意
SBI証券のiDeCoにはオリジナルプランとセレクトプランの2種類のプランが用意されていて、自分の投資ニーズにあったプラン・運用商品を選べる。
オリジナルプランは2005年にiDeCoのサービスを開始してから10年超の実績をもつプラン。マーケットや時流に合った商品を拡充していたが、現在では「コスト」や「運用実績」などを総合的に鑑み選定した商品を提供している。2018年5月に施行された確定拠出年金法改正により、運用商品の上限数を35以下と規定されたことで運用商品が見直されたためだ。
セレクトプランは2018年11月に導入されたプランで、「低コスト」と「多様性」にこだわった金融商品を選定している。
加入者はオリジナルプランかセレクトプランのどちらかを選択し、それぞれの商品ラインナップの中から運用商品を選んでいくという流れだ。事前にオリジナルプラン、セレクトプランの運用商品(基本情報・投資指標・運用方針など)を確認し、自分が投資したいファンドが多く含まれているプランを選択すると良い。
手続きが必要だが途中でプランの変更もできる。その時のマーケット状況などにあわせて数ある運用商品から気に入ったものを選択できるのはSBI証券の強みと言えるだろう。
SBI証券のiDeCo(イデコ)は3つのポイントを網羅
iDeCo(イデコ)は金融機関によって手数料や運用商品、サービスに差がある。これらの差が資産形成のスピードに影響を与える可能性も十分にある。今回紹介したように、SBI証券は金融機関選びの3つのポイントを満たした金融機関であると言えるだろう。
もちろん、その3つ以外の要素(例えば取引の有無、気軽に相談できる担当者・アドバイザーの有無など)も重要視するのであれば、当然それらも含めて総合的に判断する必要がある。
iDeCo(イデコ)の金融機関は一人一口座しか開設できないため、事前にリサーチしたうえで自身に最適な金融機関を見極めてほしい。
文・春美 悠(ファイナンシャル・プランナー)/MONEY TIMES
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