不動産に投資する場合、REITや小口不動産投資がありますが、どちらも不動産投資会社に運用を委託する形態です。しかし、実は不動産会社そのものに投資することもできます。上場不動産企業の中には、業績安定で配当が高利回りの会社もあります。不動産市場の繁栄をストレートに享受できる、不動産株への投資を考えてみましょう。

成長が続く、大都市圏の不動産市場

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(画像=TippaPatt/Shutterstock.com)

2020年の東京五輪終了後の不動産市況を心配する声があります。いわゆる五輪特需の反動減ですが、それも杞憂に終わるかもしれません。オリンピック終了後も大都市圏の不動産市場の成長を後押しするイベントが目白押しです。
その一つとして首都圏では、2027年までの長期間にわたる超巨大プロジェクトが進行しています。渋谷駅周辺を中心とした「渋谷再開発計画」です。

「渋谷再開発計画」は、これまで東西南北に分断されていた動線を改良し、開業または建設中の商業ビルを歩行者デッキでつなぐ壮大なプロジェクトになります。
さらに2027年にはバトンタッチするかのようにリニアモーターカー(中央新幹線)が開通を迎え、東京~名古屋間が高速で往復できるようになります。名古屋圏への企業進出も増えることでしょう。

そして、大阪に目を向けると、2025年に「大阪万国博覧会」の開催が決定しました。さらに、2037年(2045年開業予定を前倒し)にリニアモーターカーの東京-名古屋-大阪間全線開通が完了し、超高速ルートで大都市圏が結ばれるのです。今後も地方の地盤沈下は心配されるものの、東京・名古屋・大阪の大都市圏に限っては、不動産市場の繁栄は続くものと考えてよいかもしれません。

大都市圏に多くの物件を持つ上場不動産会社への投資が有望である理由がここにあります。

不動産株への投資を考える

これまで金融商品で不動産に投資するには、REITか小口不動産投資(クラウドファンディングを含む)を選択するのが一般的でした。この2商品は特定の物件への運用を委託し、収益から分配金を受け取る仕組みです。不動産会社の業績向上が直接反映されるわけではありません。そこで、おすすめなのが不動産会社株式への直接投資です。

いわば物件ではなく、不動産会社そのものを買ってしまう感覚といえるでしょう。不動産株は下記にご紹介するように、さまざまなインカムゲインを得られるため、楽しみながら投資できるのがメリットです。

株主優待もあり、インカムゲインの魅力大

REITや小口不動産投資にはない、株式独自のインカムゲインに株主優待制度があります。例えば、サムティという会社の株主になって、権利確定日に300株を保有していると株主優待として自社経営ホテルの無料宿泊券がもらえます。ホテルの株主優待は、割引券が一般的ですので完全に無料は珍しいといえます。さらに、数は限られますが、株主総会に出席するとお土産を配布してくれる会社もあります。

たとえ、お土産がなくても普段は行けないような高級ホテルで開催される株主総会もあるため、優雅な気分に浸ることができます。

こんなにある、高利回り不動産株

次に、不動産株に投資した場合、どの程度の利回りを得られるのかを確認しておきましょう。数ある不動産株の中で、高利回りの銘柄上位10社は以下のようになります。(会社予想配当をもとに、2019年3月19日終値でYahooファイナンスが算出)

順位証券コード銘柄名配当利回り2019年3月19日終値配当予想(1株あたり)100株購入に必要な金額
13294株式会社イーグランド5.42%701円38円7万100円
23271株式会社THEグローバル社5.22%479円25円4万7,900円
38940株式会社インテリックス5.04%675円34円6万7,500円
43299株式会社ムゲンエステート4.98%603円30円6万300円
53244サムティ株式会社4.95%1,515円75円15万1,500円
68996株式会社ハウスフリーダム4.95%404円20円4万400円
78869明和地所株式会社4.89%614円30円6万1,400円
83465ケイアイスター不動産株式会社4.88%1,720円84円17万2,000円
98887リベレステ株式会社4.74%844円40円8万4,400円
103245株式会社ディア・ライフ4.72%424円20円4万2,400円

これは配当利回りのみで、株主優待がある銘柄は実質的な利回りがさらにアップします。なお、大手不動産会社でないと不安という方には、野村不動産ホールディングスが3.46%と高利回りでおすすめです。おおむね、中小型銘柄の方が増配しやすいため、利回りは高くなる傾向があります。業績の向上を増配で享受でき、株主優待や株主総会への出席でオーナー気分も味わえる楽しさがあるのが醍醐味です。高配当利回りの魅力あふれる不動産株は、投資の有力な選択肢の一つといえるでしょう。(提供:相続MEMO


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