値引きに応じなかった正規ディーラーが2カ月後に大きく値引き。

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(画像=GreentellectStudio/shutterstock.com,ZUU online)

4月にBMWの正規ディーラーに行って見積もりをもらいました。正直、あまり値引きもなかったので諦めたのですが、6月になって先方から連絡があり、驚くほどの条件で新車を購入することができたんです」とは、都内在住の竹内陽介さん(48歳)。

竹内さんは2014年にBMWの新車を「残価設定型ローン」で購入し、これまで毎月6万円を支払っていた。残価設定型ローンとは、車両の価格から将来の市場価格を予測し、それを据置額とすることで月々の支払いを軽減するローンのこと。4月にディーラーを訪れたときの条件は、現在の車両を下取りに出し、さらに頭金を20万円、加えて月々の支払いを1万円アップの7万円とすることで新車を購入できるという条件だった。

「毎月の支払額が従来と変わらないのであれば購入しようと思ったのですが、その条件ではムリだと言われました。それがわずか2カ月後には、その条件がクリアとなり、さらにいくつかのオプションをつけて購入することができたのです。あとでクルマ業界に詳しい知人から聞いたのですが、正規ディーラーなどは決算前の駆け込みで大幅な値引きを行うケースがあり、この時期を待って購入するのが新車を安く手に入れるテクニックだと言うのです」(竹内さん)

なかには走行距離数十キロ程度も。新車同然の車体が激安で販売されている。

一度は諦めた新車を安く購入することができたことでトクした気分になっていた竹内さんだが、2019年7月に発売された『週刊東洋経済』(東洋経済新報社)の記事で、ほとんど走っていない新車同然のBMWが100万円以上安く売られているという事実を知り、愕然とする。いわゆる「新古車」と呼ばれるクルマだ。なんでも記事によると、BMWの販売現場で売り上げをかさ上げするためにディーラー自らが自社登録を行い、新車同然「新古車」が市場に溢れているというのだ。ディーラー側は自社登録を行って台数ノルマを達成することでメーカー側から成功報酬(リベート)を手に入れることができるらしい。「もう少し、早くこの記事を目にしていたら、間違いなく新古車で購入していたでしょう」と竹内さん。

そもそも、「新古車」とはどのようなものなのか。紹介制の完全予約型商談で高級車を販売しているREGAL MOTORSの清水隆也さんは言う。

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