米中貿易戦争が激化する度に世界の原油需要への懸念が高まり、原油をロングするにはリスクが高い状況だろう。
直近では、28日に米国エネルギー情報局(EIA)が発表した米原油在庫は予想を上回って減少したことを背景に原油価格は続伸となった。一方で、トランプ大統領は26日のG7の記者会見にて、イランとの会談に前向きである考えを示し中東との緊張は緩和している。
米中貿易戦争はどんな原油市場への好材料さえ覆してしまう要因である。米中貿易戦争は、ドイツをはじめ世界の景気後退を招いている。中国政府の政府当局者は先週末のトランプ米大統領の二転三転する発言を受けて、同氏への信頼性が貿易協定を結ぶ上で大きな障害になっているとした。一進一退する貿易協議の中で、原油市場の見通しは不明瞭なものとなっている。
テクニカルの観点では、7月から続く下降チャネルラインの上限に達しており、逆張りショートを狙える位置にある。
28日の上昇は下降チャネルラインの上限を一時上抜けした。しかし、200日移動平均線が抵抗となり下押し圧力を受けることになるだろう。
下降チャネルラインの中で綺麗に上値は切り下がり、200日移動平均線の抵抗を考えると、逆張りショートを考えても良いポイントと考えられる。
トレード戦略
慎重なトレーダーは一旦見送ろう。8月26日の安値である53ドルを下回ったらショートを検討しても良いだろう。
一般トレーダーは、この下降チャネルラインの上限から大陰線で戻したら、ショートを検討。
積極的なトレーダーは、現在ショート。
トレード例
- エントリー: $55.80, 今日の高値より下のキリのいい数字
- 損切り: $57.50, 8月13日の高値
- 損切幅: $1.70
- 目標価格: $50.60, 8月7日の安値より上
- 利確幅: $5.20
- リスクリワードレシオ: 1:3(提供:Investing.comより)
著者: ピンカス コーエン