妻ががんになった富裕層が懇願

ファミリーオフィスのリアル#3
(画像=ZUU online)

昨年、金融資産と不動産を中心に約50億円程度を保有する男性の妻が、がんにかかったことが分かった。この男性は、一部上場企業の元社長。社長を引退して夫婦水入らずの生活をスタートしたばかりだった。

「働いていた間は忙しさにかまけて妻の相手をしていなかった。これからは、妻のために全ての時間を使おう」。そう考えていた矢先の出来事だっただけに、元社長のショックは大きかった。

妻の症状はステージ3。抗がん剤での治療方針が決まったものの、「どこまで効果があるかは奥さん次第です」との医師の言葉に、元社長はわらをもつかむ気持ちで周囲に助けを求めた。

「どうにか、妻のガンを治してやってもらえないだろうか」

相談を受けたのは、ワンハンドレッドパートナーズというファミリーオフィスを運営している百武資薫さん。元社長代とは、資産運用のアドバイスを中心に20年余りにわたる長い付き合いだっただけに、「分かりました。奥様を治せる医師を探してきます」と約束、医師探しに奔走する。

最高のチームでがんが完治

そこでたどり着いたのが、日本人医師としてノーベル賞にも近いとされる人物。がん細胞が分泌する顆粒が、がんの転移において重要な役割を果たすことに目をつけた検査方法を研究している第一人者だ。