1971年8月15日に、ニクソン米大統領が財政悪化の解決策として発表した「新経済政策」。内容は、1)金とドルの交換停止による金流出防止。2)10%の輸入課徴金賦課。その中でも「金ドル交換停止」は世界経済に甚大な影響を与えたことから「ドルショック」とも呼ばれる。この政策は、ドル相場の切り下げを狙ったドル防衛策であり、これによって1944年から続いたブレトンウッズ通貨体制(金とドルとの交換を前提とした固定為替相場制)が一気に崩壊した。その後、同年12月にスミソニアン体制によって再び固定為替相場制が試みられたが、1973年にこれも崩壊し、主要国のほぼ全てが同年中に変動為替相場制へ移行することになった。