※本連載は日本でまだ翻訳されていない海外のビジネス書を紹介しています、書籍タイトルは著者による翻訳です
私たちが問題に取り組む時、正しい問題について検討しているかどうか深く考える前に着手していることが非常に多い。
『問題は何か』著者の主張である。
問題を解決するためには、正しくその問題について考えている必要がある。
何かを解決しようとして、間違った方向に進んではいないだろうか。
発売日:2020年3月17日
ジャンル:ビジネス書
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書籍概要
調査によると、企業のうちなんと85%もが、問題の解決に苦労していると回答しているという。
ビジネスの場において、本当の意味で問題を解決するということは容易ではない。
中には、問題解決に向かっているつもりが、いつの間にか全く別の問題に取り組んでおり、当初の目的が果たせないままプロジェクトが終結してしまうケースすらある。
このようなことはなぜ起こるのか。
著者は、多くの人が、問題解決行動に先駆けて、本当に正しい問題に向けて行動しようとしているのかを深慮していないからだと述べている。
直面している問題の原因を見誤っているということも多いだろう。
そのようなミスマッチが生じた場合、ビジネスとしての損失は大きい。
人的コストは嵩み、プロジェクトの予算は膨らみ、計画は延長し、そして問題は解決しない。
誰も望まないこのような結果を避けるためには、取り組むべき問題を正しく認識する必要がある。
そのために著者が紹介する方法が、「リフレーミング」である。
正しく問題を認識するためには、「フレーム」「リフレーム」そして「前進」とう3つのステップを踏むことが必要という。
取り組むべき問題を正しく認識し、解決に向けた最短ルートを進むための「リフレーミング」の手法を学ぶことのビジネスにおける利益は大変大きいであろう。
この本をおすすめする読者層
人生において問題解決に携わることがないという人は非常に稀であろう。何かしらの問題に直面し、それを解決する必要があるという場面は全ての人に必ず訪れる。
書籍はビジネスの世界に前提を置いて進められる話も多いが、内容的には日常における問題解決についても同様である。
自分自身や、所属するコミュニティ、企業、ビジネス団体の抱える問題について、正しく問題解決アプローチをとっていきたい人にはぜひお勧めしたい一冊である。
また、問題解決アプローチの方法を知っておくということは、問題に直面した際の決断が早くかつ正確になるということでもある。
正しい判断を身につけたい人、優柔不断を治したいと考えている人にとっても、特効薬となる可能性を持った書籍と言える。
著者について
イノベーションと問題解決を専門とする専門家であり、作家。著書はGoogleの元CEO、エリック・シュミットの絶賛を得ている。