2020年7月8日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米国の新型コロナウイルス感染者は引き続き米南部の州を中心に拡大しており、昨日7日(火)には感染者が300万人を突破し、死者も13万人を超えている。また、残り4カ月を切った米大統領選挙もトランプ氏の再選に黄色信号がともっているほか、米中対立もここにきて激しさを増している。しかしNYダウを始め米主要3指数は大きく崩れてはいない。FRBの大規模金融緩和を背景に下落局面では押し目意欲は高く、底堅い展開だ。為替も株価の顔色をうかがいながらのトレードとなるだけに、リスクオンとリスクオフの綱引きが続く限り、方向感が定まりづらいだろう。米ドル/円も今週に入り、107円ミドルを中心に動きが止まっており、レンジ内で次のテーマを探る局面になっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

FRBの大規模な金融緩和を背景に、中期的な米ドル/円の下落余地は残されていると思うが、短期的にはレンジ内でうまく立ち回るしかないだろう。米ドル/円は106.80円~108.20円くらいのレンジ(もう少しタイトなレンジでもよさそう)で短期のポジションであれば何度か売買できそうな気がしている。ただ、上下どちらも抜けた方向は速いので、抜けた場合は損切りするか、ドテンについていく必要がありそうだ。また、ユーロやポンドといった欧州通貨はヘッドライン相場を覚悟しながらになるだろう。英国はEU離脱に向けて貿易協定の集中協議を行っているほか、コロナウイルスによる欧州復興基金を巡る協議も本日8日(水)に行われる予定となっている。ユーロ、ポンドはコメント1つで流れが変わるヘッドライン相場なので偏った相場観は持たないように気を付けたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。