「本日はどうもありがとうございました。また、よろしくお願いします」。普段、何気なく言ってしまいそうなフレーズであるが、年収1億円プレイヤーを目指すならNGなのだそうだ。

なぜ、「またお願いします」と言ってはいけないのか?そこには、人と人との信頼関係をつくるための重要なポイントが隠されていた。

(本記事は、岡崎かつひろ氏の著書『うまくいく人がやっている 1億円会話術』きずな出版の中から一部を抜粋・編集しています)

1億円稼ぐ人は「またお願いします」と言わない

(画像=Freedomz/Shutterstock)

「ありがとうございます。また今度、お時間ください」

意気揚々と立ち去っていく男性を見ながら、私のメンターがひと言。

「彼が結果をつくるには、もう少し時間がかかるだろうね」

ついさっきまで楽しそうに話をしていましたし、まったく悪い印象がなかったので、私にとっては意外なことでした。

「なぜですか?」

「最後に『また今度、お時間ください』って言っただろ?また今度、なんていう機会はないんだよ。『明確さは力』という言葉があるけれど、曖昧な言葉を使っていると曖昧な結果を引き寄せ、明確な言葉を使っていると明確な結果を引き寄せる。

もし本当にまた会いたいと思うなら、またぜひお会いしたいので、あとで日程の調整でご連絡してよろしいですか?来月のご予定はいかがですか?などと聞かなきゃいけない。少なくとも僕の力を借りたいと思っているなら、次につながるように、その場でアポを取るか、アポ取りの連絡をさせてもらう約束ぐらいはして帰らないと」

もしかしたら、忙しいなかであまり連絡したら悪いと思うかもしれません。しかし、成功している人も意外と時間を持て余していることがあります。お願いしたら気持ちよくOKがもらえることだってあるのです。

人に可愛がられる人の特徴があります。

それは「明るく」「カラッと」「元気で」「図々しい」ということ。

遠慮ばかりしていても可愛がられません。待っていたら成功している人が勝手に応援してくれるなんてことはないのです。自分からいかないとチャンスは掴めません。

ちなみに、そのあとに聞いた話ですが、その彼はお時間をいただいたお礼の連絡すらもなかったそうです。それではせっかくの縁もつながるはずがありません。

●いいご縁をつなぐ2つのコツ

あなたが新しい人と出会って、その縁をつないでいきたいと思うなら、必ずやらなければならないことが2つあります。

(1)次の約束を取ること
(2)お礼を送ること

この2つです。

それぞれ見てみましょう。

(1)次の約束を取ること

人は会った「時間の長さ」よりも、会ったことのある「回数」のほうが信頼関係につながりやすいという心理があります。

たった1回しか会っていないのに信頼関係が深められる、もしくは深まったと思うのは大きな間違いです。だからこそ必ず次の約束を取りつけることが重要となってきます。

「72時間の法則」というのもあります。人は72時間以内に次のアクションをしないと行動しなくなってしまうという法則です。

可能なら連絡先を交換して3日以内に会う。さすがにそれだけの短期間でまた会うということは難しいかもしれません。しかし、3日以内に連絡を取って、次の約束をすることぐらいはできるはずです。信頼関係を深めたいと思う人とは必ず次のアポを取りましょう。

「しつこさもある一定を超えると熱意になる」と言う人もいますが、私はそこまでのことをしろとは言いません。

しかし、少なくとも大事にしたいなと感じた縁なら、半年先、1年先でもいいので、次の約束を取りつけるようにしましょう。

それだけ先の約束でも取れなかったら?

それはさすがに縁がなかったとあきらめたらいいですが、そのくらい会いたい、次につなげたいという思いを持っていることは大切なのです。

(2)お礼を送ること

お礼を送ることはとても重要ですし、コスパがいいです。

なぜなら、お礼をするというあたりまえのことができていない人のほうが多いから。

やる人が少ないから、相手の印象に非常に残りやすいです。

お礼の文章を送るときに重要なことはスピードです。内容よりもはるかにスピードのほうが重要だと覚えてください。

丁寧に長々と内容をつくって送ろうとすると、当然ですが時間がかかります。下手をしたら、その時間で相手があなたのことを忘れてしまうかもしれません。

ですから次の短い文章程度でも十分なので、まずはスピードを重視しましょう。

「今日はありがとうございました。〇〇さんとお会いできて光栄です。まずはアドバイスいただいた××からやってみたいと思います。やってみた結果どうだったか、またご連絡させてください。今後ともよろしくお願いします」

これだけの文章でも、

・アドバイスをしっかり受け取っていること
・そのアドバイスを実行する気があること
・結果報告にまた連絡を取ること

が含まれています。

この短い文章でもこれだけの情報を含むことができるのだから、何も一生懸命に時間をかけて文章をつくる必要なんてないのです。

むしろ別れてから数分のうちに、このようなお礼文が送られてきたら、あなたならどう感じますか?

「礼儀正しいな」「真面目そうだな」「スピードが速くて仕事ができそうだ」などとプラスの印象を受けるのではないでしょうか。

なにごとにおいても「スピード=情熱」ですし、お礼に関しては「スピード=誠実さ」なのです。人と会ったあとにすぐに送るお礼文ほど、好印象を残せる方法はないと思います。ぜひ実践してみてください。

(画像=『うまくいく人がやっている 1億円会話術』より)

1億円会話術のポイント
次の約束をその場で取りつけ、秒速でお礼メールをしよう

岡崎かつひろ(おかざき・かつひろ)
株式会社XYZ代表取締役、他2社を有する経営者。ビジネストレーニング事業、業務コンサルティング、小売店支援、飲食店コンサルティング、旅行事業、会議室事業など多岐に展開する。埼玉県坂戸市生まれ。ソフトバンクBB株式会社入社後、4年で独立。飲食店事業において、ダイニングバー「SHINBASHI」は連日大行列となり、各種メディアに取り上げられる。有限会社志縁塾が主催する日本最大級の講師イベント「全国・講師オーディション2015」の決勝にも残り、口コミから始めた講演会は、いまでは毎回400名以上も集まる。累積動員人数では20万人を超える。「すべての人の最大限の可能性に貢献すること」を企業理念に精力的に活動する。業種を問わず、どこにいっても通用する一流のビジネスパーソンの育成をテーマに、パーソナルモチベーターとしても活躍。多くの若者のメンターでもある注目の起業家である。著書に『自分を安売りするのは“いますぐ”やめなさい。』『言いなりの人生は“いますぐ”やめなさい。』『憂鬱な毎日は“いますぐ”やめなさい。』『なぜ、あの人は「お金」にも「時間」にも余裕があるのか?』(いずれも、きずな出版)がある。

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