外国の政府や企業が日本国内で発行する円建て外債。1970年にアジア開発銀行が60億円の債券を発行したのが日本初のサムライ債となっている。当初は国や州など公的なものが中心であったが、時間を経て様々な発行主体や形態のサムライ債が登場するようになった。日本では近年金利の低い状態が続いており、海外の発行体にとっては、低金利で資金調達をすることができるのが魅力となっている。また、日本国内の個人投資家も預金金利の低下を背景に、資産運用の手段として注目されており、今後も発行体と個人投資家の双方の要望に答える手段として発展していく市場であると考えられている。またサムライ債は発展途上国が発行体となっている場合も多く、そのようなケースでは利回りは高い一方でリスクも高くなる。最近では2001年の経済危機の際にアルゼンチン債がデフォルト(債務不履行)になっている。類語としては、海外の企業が日本国内において外貨建てで発行する「ショーグン債」などがある。
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