ネット証券で米国株口座を開設すると、「アップル」や「ディズニー」といった世界的な大企業に投資できるので、魅力を感じる人も多いでしょう。
もし米国株に投資したいと考えているなら、「SBI証券」をおすすめします。「住信SBIネット銀行」の併用でお得に投資でき、取り扱い銘柄も豊富です。
本記事では「なぜ米国株に投資でSBI証券がおすすめなのか」を解説します。また、SBI証券含め、米国株に投資できるネット証券6社をまとめて比較しますので、米国株に興味がある方必見です。
米国株なら「SBI証券」+「住信SBIネット銀行」がおすすめ!
米国株に投資したいなら「SBI証券」と、同じグループのネット銀行「住信SBIネット銀行」の併用をおすすめします。
米国株投資でSBI証券をおすすめする3つのポイント
SBI証券には、米国株投資をする上で3つのおすすめポイントがあります。
①為替手数料が安い
②米ドル決済OK
③最低手数料無料、上限も22米ドルまで
それぞれ詳しく解説していきます。
・SBIおすすめポイント①:為替手数料が安い「住信ネット銀で買ってSBI証券へ送金」
SBI証券と住信SBIネット銀行を併用すると、「安い為替手数料」で米ドルを購入できます。
米国株は米ドルで売買されているため、まずは米ドルを買わないといけません。その際にかかる手数料が「為替手数料」です。
為替手数料は、米ドルを買う際にはレートに上乗せされ、米ドルを売る場合はレートから差し引かれます。つまり、「高く買って安く売る仕組み」になっています。
そのため、できるだけ為替手数料が安いネット証券がおすすめで、その中でも住信SBIネット銀行は比較的安い特徴があります。
次の比較を見ると、その安さがよく分かるのではないでしょうか。
【住信SBIネット銀行と主なネット証券 米ドル為替手数料一覧】
〇住信SBIネット銀行:4銭(0.04円)
〇SBI証券:25銭(0.25円)
〇楽天証券:25銭
〇マネックス証券:25銭
〇DMM.com証券:25銭
〇サクソバンク証券:0.25~1%
〇PayPay証券:35銭
また、SBI証券は住信SBIネット銀行と連携した「外貨即時入金」サービスを提供しています。住信SBIネット銀行の米ドルを、SBI証券に無料で即時振り込めるサービスです。
つまり、「為替手数料の安い住信SBIネット銀行で米ドルを買い」、その後「SBI証券で米国株に投資する」方がお得に取引が可能です。他社と比較し、安いコストで米国株取引ができます。
・SBIおすすめポイント②:米ドル決済OK「為替手数料を節約できる」
ネット証券の中には、「米ドル決済」に対応していないタイプがあります。その場合、米国株を売る度に日本円に戻さないといけないため、為替手数料が高くなりやすいデメリットがあります。
【米国株の米ドル決済ができない証券会社】
・DMM.com証券
・サクソバンク証券
SBI証券は米ドル決済に対応しているので、米国株を売っても米ドルのままにしておけます。いちいち日本円に戻す必要がないため、為替手数料を節約できます。
・SBIおすすめポイント③:最低手数料は無料、上限も22米ドルまで
SBI証券の米国株手数料は以下のように、取引金額に応じています。
取引金額 | 手数料(税込) |
---|---|
~2.02米ドル | 無料 |
2.03~4,444.44米ドル | 0.495% |
4,444.45米ドル~ | 22米ドル(一律) |
最低手数料は無料で、上限手数料も設定されています。手数料を節約しやすい点も、SBI証券をおすすめするポイントです。
「SBI証券」で米国株投資する方法
SBI証券で米国株投資を始めたい場合、以下のステップで行いましょう。
① SBI証券HPから口座開設 住信SBIネット銀行も同時開設
まずはSBI証券HPから口座開設を申し込みましょう。同時に「住信SBIネット銀行」の口座開設も申し込めるので、一緒に申し込みましょう。
なお、SBI証券では「外国株式口座」の開設、住信SBIネット銀行では「外貨口座」の開設が必要です。忘れずに申し込んでおきましょう。
② 住信SBIネット銀行で米ドルを買い、SBI証券HPから入金手続き
両方の口座開設が完了したら、住信SBIネット銀行で米ドルを購入しましょう。
すぐに米ドルを買いたい場合は「リアルタイム注文」を、購入レートを指定したい場合は「指値(さしね)注文」を行いましょう。
米ドルが買えたら、次はSBI証券から手続きします。振込指示を行うと、住信SBIネット銀行へのログイン情報の入力が求められます。入金額を確認し、住信SBIネット銀行の取引パスワードを入力すれば完了です。
米国株に投資できるネット証券6社のまとめ
ここで、米国株式に投資できるネット証券6社の情報をまとめます。なお、数値等の情報はいずれも2020年12月22日時点です。
①SBI証券
米国株に投資するならSBI証券が最もおすすめです。
米国株の取り扱い銘柄数や手数料は他社と同程度ですが、上述の通り、住信SBIネット銀行を併用することで為替手数料の節約が可能です。
取り扱い銘柄数 ※株式のみ |
3,394銘柄 | |
手数料(税込) | 0.495% 最低手数料:無料 最大手数料:22米ドル |
|
1,000米ドルの取引 | 4.95米ドル | |
3,000米ドルの取引 | 14.85米ドル | |
5,000米ドルの取引 | 22米ドル |
②マネックス証券 為替手数料の無料キャンペーン
マネックス証券は、2019年7月から為替手数料の無料キャンペーンを継続しています。キャンペーンが続くなら、マネックス証券の方がSBI証券よりも手数料が安く、また取り扱い銘柄も多いということになります。
キャンペーンは終了の可能性もあるので、基本的にはSBI証券をおすすめしますが、マネックス証券もおすすめです。
取り扱い銘柄数 ※株式のみ |
3,668銘柄 | |
手数料(税込) | 0.495% 最低手数料:無料 最大手数料:22米ドル |
|
1,000米ドルの取引 | 4.95米ドル | |
3,000米ドルの取引 | 14.85米ドル | |
5,000米ドルの取引 | 22米ドル |
③楽天証券 手数料の1%ポイントバック
楽天証券も米国株に投資できますが、取引手数料は上記2社と同じで、取り扱い銘柄数は見劣りしています。
ただし楽天証券は、楽天ポイントを貯めている方にはおすすめです。取引手数料の1%分がポイントバックされるので、米国株投資しながら楽天ポイントを貯められます。
取り扱い銘柄数 ※株式のみ |
3,070銘柄 | |
手数料(税込) | 0.495% 最低手数料:無料 最大手数料:22米ドル |
|
1,000米ドルの取引 | 4.95米ドル | |
3,000米ドルの取引 | 14.85米ドル | |
5,000米ドルの取引 | 22米ドル |
④DMM.com証券 取引き手数料無料
DMM.com証券は米国株の取引手数料を無料にしています。しかし、米ドル決済には対応していないので、取引のたびに為替手数料が掛かります。
DMM.com証券の為替手数料は25銭です。レートが100円だと0.25%が手数料となります。上記3社は手数料無料の価格帯や手数料の上限があるので、どちらが安くなるかは一概にはいえません。
取り扱い銘柄は約900銘柄です。上記3社はいずれも3,000銘柄を超えているので、少し見劣りしてしまいますね。
取り扱い銘柄数 ※株式のみ |
906銘柄 | |
手数料(税込) | 約定代金に関わらず一律無料 | |
1,000米ドルの取引 | 無料 | |
3,000米ドルの取引 | 無料 | |
5,000米ドルの取引 | 無料 |
⑤サクソバンク証券 取り扱いが最多
サクソバンク証券は外資系のネット証券で、取り扱い銘柄は6社の中で最多です。より幅広い銘柄から選びたい場合、サクソバンク証券が選択肢になるでしょう。
取り扱い銘柄数 ※株式のみ |
6,000銘柄以上 | |
手数料(税込) | 0.2% 最低手数料:5米ドル 最大手数料:15米ドル |
|
1,000米ドルの取引 | 5米ドル | |
3,000米ドルの取引 | 6米ドル | |
5,000米ドルの取引 | 10米ドル |
・注意点:特定口座なし 利益は自分で申告
サクソバンク証券は「特定口座」に対応していない点に注意が必要です。
特定口座とは、税金の計算と納付を、証券会社が代わりに行ってくれる制度です。サクソバンク証券は特定口座に対応していないため、税金を自分で計算し、一定以上の利益がある場合は確定申告する必要があります。
初心者には少しハードルが高いですが、より幅広い銘柄から選択したい方はサクソバンク証券をおすすめします。
⑥PayPay証券 手軽に投資できるスマホ証券
PayPay証券は、スマホで手軽に投資できるスマホ証券の一角です。将来的に「ペイペイ証券」へ名称変更が予定されています。
PayPay証券は金額を指定して米国株に投資できる点に特徴があります。通常は株数を指定して投資しますが、PayPay証券は1,000円単位で投資できます。
取り扱い銘柄数は6社で最も少なく、112銘柄だけです。取り扱いは少ないですが、株数を指定するよりも投資金額を把握しやすいので、初心者にはおすすめです。
取り扱い銘柄数 ※株式のみ |
112銘柄 | |
手数料(税込) | 23:30~翌6:00 0.5% (サマータイム期間中は22:30~翌5:00) 上記以外の時間帯 0.7% |
|
1,000米ドルの取引 | 0.5%の時間帯:5米ドル 0.7%の時間帯:7米ドル |
|
3,000米ドルの取引 | 0.5%の時間帯:15米ドル 0.7%の時間帯:21米ドル |
|
5,000米ドルの取引 | 0.5%の時間帯:25米ドル 0.7%の時間帯:35米ドル |
米国株に投資するネット証券の選び方
米国株に投資するネット証券は以下の2点に注意して選びましょう。
手数料 取引手数料と為替手数料の両方をチェック
米国株に投資する場合、「取引手数料」と「為替手数料」の両方が掛かります。両方の合計で考えましょう。
特に米ドル決済に対応していないネット証券の場合、為替手数料は毎回掛かります。米ドル決済に対応しているネット証券の方が望ましく、していない場合は特に為替手数料にも注意しましょう。
取り扱い銘柄数
米国株はネット証券ごとに取り扱いが異なり、投資できる銘柄に違いがあります。
取り扱い銘柄数は多い方が幅広い銘柄から選択できるので、できるだけ取り扱いの多いネット証券を選択しましょう。
ネット証券で米国株を買う際の注意点
米国株に投資する場合、為替手数料に注意する点はもちろんですが、ほかにも注意すべき点があります。代表的なものを2点確認しましょう。
決算書は英語 主要銘柄は翻訳レポート多い
米国株式も決算書を公表しますが、原則英語での公開です。原文を読みたい場合、英語スキルが求められるでしょう。専門的な文章になるので、完全に読み込むためにはビジネスレベルの英語スキルが望ましいです。
主要な米国株の場合、ネット証券が日本語に翻訳したレポートを配信しているケースがあります。英語に自信がない場合は利用しましょう。ただし、マニアックな銘柄の翻訳レポートは少ない傾向にあります。
また東洋経済が発行する「四季報」には米国株式版もあります。日本語で幅広い米国株の業績を確認したい場合、そちらを利用してもよいかもしれません。
配当が二重課税になっている 「外国税額控除」で調整
米国株式から出る配当は、現地で10%の税金が源泉徴収されており、さらに日本で約20%が引かれる「二重課税」になっています。
米国株の二重課税を解消するには、確定申告を行い、「外国税額控除」を受けましょう。日米合わせて、概ね20%の税率に調整できます。
外国税額控除には、証券会社が発行する「年間取引報告書」や「支払通知書」が必要です。外国税額控除は義務ではありませんが、申告でお得になる可能性があるのでおすすめします。
米国株の取り扱いはネット証券で違う 迷ったらSBI証券
米国株式への投資は、ネット証券ごとに手数料や取り扱い銘柄が異なります。できるだけ条件のよいネット証券を選択しましょう。
たくさんのネット証券がありますが、迷ったらSBI証券をおすすめします。住信SBIネット銀行の併用で為替手数料を安く抑えられますし、取り扱い銘柄も比較的豊富です。
文・若山卓也(ファイナンシャルプランナー)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有。
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