新型コロナウイルスの感染拡大によって大打撃を受けている日本経済。そうした中で、富裕層の資産管理や消費行動はどのように変化しているのか。そこでZUU onlineでは「富裕層のリアル2021」と題し、「殖やす」「守る」「使う」の3つの視点で富裕層の実態に迫る。第1回は、富裕層の「殖やす」についてお伝えする。

コロナ禍でハイリスクハイリターン投資に傾注する富裕層
(画像=ZUU online)

仮想通貨に資産を振り向ける富裕層

「ここ最近、ビットコインを始めとする仮想通貨(暗号資産)が、以前のような“キワモノ”扱いではなく、ポートフォリオを構成する1つの資産になってきた」

富裕層の資産運用をアドバイスしているプライベートバンカーたちは口を揃えてこう語る。彼ら曰く、仮想通貨に対する富裕層の認識が「投機商品」から「投資商品」へ移行し、「短期視点」から「長期視点」に転換し始めているというのだ。

きっかけは新型コロナウイルスだという。「新型コロナ対策で各国政府と中央銀行が財政出動および金融緩和を積極化させており、それによって法定通貨に対する信用が揺らぎ始めているから」というのだ。「有事の金」と同じく、仮想通貨が安全資産と位置付けられ、資産の逃避先になっているというのだ。