オンラインフリーマケットアプリ「メルカリ」などを提供する株式会社メルカリは、暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発を行うことを目的に、メルカリの100%子会社として2021年4月下旬(予定)に株式会社メルコインの設立を決定した。2日、メルカリがプレスリリースで発表した。

メルカリ
(画像=月刊暗号資産)

今後、暗号資産交換業者の新規登録も行うという。

メルカリは本業のフリマアプリの他に、決済事業のメルペイ、そして今回の暗号資産事業のメルコインを事業の柱にしていく方針だ。

暗号資産事業への参入について「現在、暗号資産全体の時価総額が200兆円を超え、これまで採掘された金の時価総額約1200兆円の6分の1の規模に迫るなど、大きな存在になりつつあります」「一方、グローバルな環境においては、資産運用に加え、決済や送金での利用等、様々なシーンで暗号資産やブロックチェーンの活用が広がっており、国内においてもこれまでに無い新たな顧客体験を提供できる可能性があると考えています」と語った。

メルカリは2013年に創業。昨年7月の発表によると月間アクティブユーザー数が1,755万人を超え、同年12月の発表によると、出品された商品数はサービス開始から7年でのべ20億に達した。

今回、暗号資産事業に取り組むことで、メルカリの売上金をビットコインで受取る機能の提供や、メルカリのサービス「メルペイ」において、決済・送金機能の提供に留まらず、与信、暗号資産・資産運用の機能を1つのウォレットで提供していき、ユーザーがより簡単に金融サービスを利用できる環境構築を目指すという。

メルコインのホームページによると、価値交換を実現するブロックチェーンの技術への取り組みにより、これまでのモノ・お金に限らず、NTF等、サービスやデジタルコンテンツなどのあらゆる価値を誰もが簡単に交換できる新しい取引の形を創出していくという。

リリースでは具体的な事例は明かされなかったが、NFTを活用することによって、新たなデジタルコンテンツ、サービス、所有権を流通させることにより、メルカリの拡張を目指し、アスリートやアーティスト、アート、 ゲーム領域においてクリエイター個人をエンパワーメントしていく考えを表明した。

メルカリはメルコインにおける新たな挑戦を通じて、メルカリグループの新たな柱となりうる事業を推進していく方針だ。(提供:月刊暗号資産