米Amazonが、年内にビットコイン決済を導入する可能性が浮上した。25日、英City A.M.が報じた。
Amazonが暗号資産(仮想通貨)決済の詳細を公表しているわけではなく、英City A.M.社に対して内部関係者とされる人物から情報提供があったという。
また、Amazonは先週末に暗号資産・ブロックチェーン関連の求人を公表したことでも注目を集めている。公開された求人情報では、「ブロックチェーン、分散型台帳、中央銀行デジタル通貨(CBDC)、暗号資産に精通している方」を募集していたことからも、同社が暗号資産やブロックチェーンに強い関心を抱いていることは明らかだ。
しかし、Amazonの内部関係者の証言によると、同社は暗号資産に関心を寄せているだけでは止まらないという。
「(今回の求人に関して)将来的に暗号資産決済を導入する可能性があるというよりは、将来Amazonがどのように機能するかという壮大な計画の中核的な部分において、暗号資産やブロックチェーンに注目している」と内部関係者は語った。
また、暗号資産分野への進出に関する指示は、Amazonの創業者であるJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が行っているという。
同社の暗号資産業界への進出は、まずはビットコイン決済の受け入れから始まる。2021年末までには、プラットフォーム上での決済にビットコインが利用できるようにする計画だ。
内部関係者によると、同社がビットコイン決済を行う手法やノウハウを蓄積した後には、イーサリアムやカルダノ、ビットコインキャッシュなど最大8つの主要銘柄を導入していく計画だという。
さらに、この計画は2019年から取り組まれているもので、あとは実行に移すのみであるとも加えられた。
同社の計画によると、暗号資産を決済手段として1年以上運用した後には、自社の独自通貨を発行することも検討しているという。
同社のプラットフォーム上でサービスや商品を購入する際に独自通貨を使用して決済することが可能になるほか、ロイヤリティプログラムを通して独自通貨を獲得することが可能になるなど、様々な活用方法が考えられる。
世界的に影響力を持つAmazonの動向に、暗号資産業界に限らず多くの業界から注目が集まることだろう。(提供:月刊暗号資産)