マツダCX-5 価格:267万8500〜375万1000円 試乗記

持続的な人気SUV。スムーズで力強い走り、マツダCX-5の革新性
マツダCXー5・XDブラックトーンエディション(4WD) 価格:6SAT 359万1500円 XDはパワフルな2.2リッターディーゼル搭載 CXー5のディーゼル比率は62%

The実力車。適切なリファインで高い完成度をキープ

販売台数:1万1284台(2021年1〜5月)

CX-5人気グレード
1:XDブラックトーンエディション(特別仕様:336万500〜350万1500円)
2:XDエクスクルーシブモード(特別仕様:380万500〜403万1500円)
3:20Sスマートエディション(特別仕様:270万6000円)

CX-5人気ボディカラー
1:スノーホワイトパールマイカ
2:ジェットブラックマイカ
3:ソウルレッドクリスタルメタリック

 CX-5は、日本のSUV人気を牽引する実力車だ。現行モデルのデビューは2016年。登場から丸4年以上が経過したが、実力はいまなお1級品である。数多くのライバルが現れたいまでは、さすがに新鮮な印象は薄いが、適切なリファインを通じて、高い完成度をキープしている。

 スタイリッシュなデザインとともに、多くのユーザーのハートをつかんだ最大の要因は、独自のディーゼルエンジンで達成した圧倒的な動力性能と、際立つ燃費性能だろう。CX-5のディーゼル比率は6割を超える。一方、ディーゼル以外にも 2リッター/ 2.5リッター/2.5リッターターボという3種のガソリンエンジンを設定し、FWD仕様の2リッターモデルであれば、260万円というお買い得感も大きな魅力だ。

持続的な人気SUV。スムーズで力強い走り、マツダCX-5の革新性
ブラックトーンエディションは各部をスポーティに仕上げた特別仕様車 エンジンは2.2リッターディーゼルと2&2.5リッターガソリンから選べる ボディカラーは写真のポリメタルグレーを含め8色をライアップ

ディーゼルのパフォーマンスは圧巻。力強く燃費優秀

 多彩なバリーエーションを誇るCX-5の中で、「唯一無二の存在」と紹介できるのが、2.2リッターディーゼルエンジン搭載車だ。2ステージ式のツインターボという贅沢な過給器を備え、パワースペックは200ps/4000rpm、450Nm/2000rpm。とくに最大トルク値は圧倒的なレベルを誇る。しかも、そんな大トルクをわずか2000rpmという回転数で発揮するのだ。

 高速道路での走りは、まさに「独壇場」という印象。並のガソリン車以上のパワフルさが堪能できる。たくましい加速とスムーズさにはほれぼれする。1000rpm程度からのアクセルONでも回転数のリカバリーが可能なフレキシブル性と、ディーゼルとは思えないほど高回転に向けての伸び感が両立されている点もあっぱれだ。静粛性もハイレベル。CX-5のディーゼルは、優れた燃費性能はそのままに、ガソリン車以上のパフォーマンスを実現した「革新のエンジン」である。

 サイズ設定は実に絶妙だ。全長×全幅×全高は4545×1840×1690mm。日本の道路環境でも大きすぎず、小さすぎない。さまざまな場面での取り回しのよさは大きなアドバンテージポイントといえる。
 CX-5は走りやパッケージングなどトータルな完成度が高い。「完成した新技術を随時投入していく」というマツダのポリシーが、長期間にわたって人気を維持する秘訣といえる。

持続的な人気SUV。スムーズで力強い走り、マツダCX-5の革新性
室内は上質 インパネは機能的な造形 写真の10.25インチディスプレイはop(標準は8.8インチ)
持続的な人気SUV。スムーズで力強い走り、マツダCX-5の革新性
持続的な人気SUV。スムーズで力強い走り、マツダCX-5の革新性
室内は広く快適 ブラックトーンエディションは合成レザーとグランリュクスのコンビシート装備 乗り心地は上質 室内長1890mm
持続的な人気SUV。スムーズで力強い走り、マツダCX-5の革新性
メーターは精緻な印象の3連デザイン 速度計は7インチTFT液晶式 ヘッドアップディスプレイ標準
持続的な人気SUV。スムーズで力強い走り、マツダCX-5の革新性
ブラックトーンは225/55R19タイヤ+ブラックメタリック塗装アルミ装着
持続的な人気SUV。スムーズで力強い走り、マツダCX-5の革新性
荷室は後席使用時505リッターの大容量 サブトランク付き便利設計 12V電源付き

マツダCX-5 主要諸元と主要装備

持続的な人気SUV。スムーズで力強い走り、マツダCX-5の革新性

撮影グレード=XDブラックトーンエディション(4WD)
価格=6SAT 359万1500円
全長×全幅×全高=4545×1840×1690mm
ホイールベース=2700mm
トレッド=フロント:1595×リア:1595mm
最低地上高=210mm
車重=1710kg
エンジン=2188cc直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=147kW(200ps)/4000rpm
最大トルク=450Nm(45.9kgm)/2000rpm
WLTCモード燃費=16.6km/リッター(燃料タンク容量58リッター)
(市街地/郊外/高速道路:13.6/16.6/18.4km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/55R19+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m
主な燃費改善対策:主な燃費改善対策:アイドリングストップ/筒内直接噴射/電子制御燃料噴射/2ステージターボ/コモンレール高圧噴射/4バルブ/センターノズル化/電動パワーステアリング/ロックアップ機構付きトルクコンバーター
ブラックトーンエディション特別装備:グロスブラックカラードドアミラー/ハニカムブラック&サテンクロームメッキインパネ・ドアトリム加飾パネル/サテンクロームメッキ・PW&ドアミラーコントロールスイッチ/合成皮革レッドステッチ入りニーレストパッド&ドアアームレスト/TFTカラー7インチマルチスピードメーター/レッドステッチ入りステアリング&シフトノブ&コンソールリッド/LED室内照明/ブラックメタリック塗装19インチアルミ/グランリュクス&合成皮革シート
主要装備:アドバンストスマートシティブレーキサポート/リアパーキングセンサー/レーダークルーズコントロール/アダプティブLEDヘッドライト/リアフォグランプ/ヘッドランプウォッシャー/レーンキープアシスト&車線逸脱警報/ブラインドスポットモニタリング/交通標識認識システム/360度ビューモニター/オフロードトラクションアシスト/レインセンサーワイパー/リア5面ダークティンテッドガラス/インテリジェントドライブマスター/8.8インチセンターディスプレイ/ヘッドアップディスプレイ/フルオートAC/パワーリフトゲート/前席電動調節機構付き本革シート/前席シートヒーター/Gベクタリングコントロールプラス/ナチュラルサウンドスムーザー
装着メーカーop:地上デジタルTVチューナー2万2000円/10.25インチセンターディスプレイ2万2000円/ボーズサウンドシステム8万2500円/電動スライドガラスサンルーフ8万8000円
ボディカラー:ポリメタルグレーメタリック
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万2000円

Writer:河村康彦 Photo:小久保昭彦

(提供:CAR and DRIVER