米インディードが2,200人の人員削減
(画像=「セブツー」より引用)

米国インディード(Indeed)は、従業員の約15%にあたる2,200人を削減すると3月23日に発表した。米インディードは2012年に日本のリクルートに買収され、子会社としてリクルートの成長をけん引してきた。大規模なリストラは買収以降初めてであり、米インディードのCEOクリス・ハイムス(Chris Hyams)は22日に社員向けにアナウンスを発表した。

人員削減はインディードの幅広い部門を対象としており、無駄な労力と非効率を削減することに重きを置いたとしている。また、米国だけでなくイギリス、オランダ、日本などでも削減が行われる。

この大規模なリストラの要因についてハイムス氏は「ポストコロナ時代となり、雇用市場が冷え込むことは明らかだ。HRテクノロジーの売上高は2023年度に減少し、2024年度も減少する可能性が高くなっている。米国では、今後2〜3年間で、求人数がパンデミック以前の水準である約750万人、あるいはそれ以下に減少する可能性が高いと見ている。将来の求人数がパンデミック以前のレベルかそれ以下である以上、私たちの組織はその状況に対して規模が大きすぎる」と述べている。

ハイムス氏は大規模な人員削減の責任を負い、自身の基本給25%をカットする。日本国内では、パンデミック後の経済再開による人手不足により、求人広告の需要が大きく伸び、急成長が続いていたが、一方の米国では利上げによる景気減速の懸念から需要は減退していた。

また、米インディードは、今年1月の時点で株価が2021年11月に付けた上場来高値から5割安と低迷していた。さらに今年2月のリクルートの決算会見では、出木場久征社長兼最高経営責任者がすでに米インディードを中心とするHRテクノロジー事業について厳しい事業環境であることを明かしていた。

また、親会社であるリクルートは23日、インディードなどの人員削減に伴う費用が約180億円になると公表した。さらに、これまで未定としていた今期の連結純利益が前期比9%減の2,700億円になりそうだと発表した。