本格レストランガイドの2大勢力のひとつである『ゴ・エ・ミヨ（Gault & Millau）』は、2人の非凡なジャーナリスト、アンリ・ゴ（Gault) とクリスチャン・ミヨ (Millau) によって1972 年に創刊された、グルメ大国フランス発の本格レストランガイドブックです。
質の高い食材や料理人、サービスをガイドするに留まらず、フランス語で土地、地域性を意味する「テロワール」にも着目し、レストランだけでなくシェフを支える生産者・職人にも注目して、評価をしているのが特長です。
評価本という形を取りながらも、レストランへ寄り添うことを重んじるその姿勢は、シェフたちからも高く評価されており、料理界において確固たる信頼を築いています。
現在ではヨーロッパを中心に世界約15カ国で展開されているゴ・エ・ミヨが、日本で発刊されたのは2017年のこと。2023年3月には、日本版の第7号となる『ゴ・エ・ミヨ 2023』が発刊され、日本版初の全国版として注目を集めました。
食べる喜びと感動を伝えることが使命
ゴ・エ・ミヨは、人生の大きな喜びである「食」に光を当て、その国の食文化を掘り下げることで見える「今」を伝え続けることが、使命のひとつだと考えています。
レストランの料理を支える地域の食材、「テロワール」への評価と理解は、フランス本国版でも創刊以来大切にされている重要な指針の一つです。
皿の上の料理だけではなく、予約からお見送りまでのレストラン体験全体を含めて採点基準としており、シェフだけでなく、お店を作り上げるのに不可欠なサービスやソムリエ、食材やワイン・日本酒などの生産者の方々も視野に入れたガイドを目指しています。
気鋭のシェフをいち早く見出す、先見性にも定評あり
ゴ・エ・ミヨは、次世代の料理界を担っていく若い才能の発掘と応援にも力を入れています。「今年のシェフ賞」や「テロワール賞」、「期待の若手シェフ賞」など独自のアワードをいくつも設けており、さまざまな角度からレストランや料理店を支える人々を応援。若手受賞者からは、次世代のトップシェフが続出していることはフランス版でもよく知られています。
イノベーティブな発想で独自の料理表現をする若手が増えてきている昨今、その存在をたくさんの人に伝え応援することで、日本の優れた地域性「テロワール」を再発見していきたいというのがゴ・エ・ミヨの考えです。
最高のものを常に探し求めて
ゴ・エ・ミヨは約50 年、常に強い信念で努力を重ね続けてきました。調査チームは、１年を通して既に紹介したレストランの追跡調査を行い、また、新たなレストランを探しています。
地方のオーベルジュや街のビストロ、民宿、お洒落なホテル、創造性あふれる料理など、読者のために最高の食材や最高の店、味と喜びをもたらす最高のものを常に探し求めているのです。
