グーグルが折りたたみスマホを発売 国内では25万円で7月中旬に販売開始
(画像=「セブツー」より引用)

米グーグルは5月10日に開催した開発者向けイベント「グーグル I/O 2023」において、同社初の折りたたむことができるスマートフォン「グーグル ピクセルフォールド(Google Pixel Fold)」を発表した。

日本での販売価格は25万3000円。6月20日から予約販売が始まり、7月中旬に発売される。グーグルの公式ストアで販売されるほか、携帯電話会社ではNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが取り扱う。ドコモがグーグルのスマホを発売するのは約4年ぶり。

2018年末に中国のスマホメーカーのロヨル(Royole)が世界初の折りたたみスマホを発表。それ以降、ファーウェイ(HUAWEI)やサムスン電子など大手スマホメーカーも次々と折りたたみスマホをリリースしている。サムスン電子発の「ギャラクシー Z フォールド(Galaxy Z Fold)」シリーズは、これまで4世代のモデルを発表しており、最新モデルは「ギャラクシー Z フォールド 4」と「ギャラクシー Z フリップ 4」。折りたたんだ際はスマホサイズ、開いたときにはタブレット相当の大画面になるという機能性が、折りたたみスマホの最大の魅力だといえる。

「ピクセルフォールド」は、外側に5.8インチ、開くと7.6インチのスクリーンを持つデュアルスクリーンタイプの折りたたみスマートフォンで、重さは283g。50以上のグーグルのアプリが7.6インチの大画面向けに最適化されており、ゲームや動画視聴といった用途を想定しているという。また、サードパーティ製のアプリに関しても、大画面での利用を想定した最適化が進んでいる。スピーディーに画面を分割できる機能や、少し折りたたんだ状態で机に置くことができ、動画などを視聴する際に役立つ「テーブルトップモード」も用意されている。任意の角度でカメラを固定できるので、ビデオ通話や集合写真が撮りやすく、三脚なしで夜空を撮影することも可能。カラーはObsidian、Porcelainの2色の展開で、防水性能は防水を示す数値のなかで最も高いレベルのIPX8相当を有している。さらに、「フォールド」シリーズの心臓部であるヒンジ機構は、鏡面仕上げのステンレススチール製で、現在販売されている折りたたみスマートフォンの中で最も高い耐久性を誇るという。

グーグルは、自社独自開発の腕時計型端末「グーグル ピクセル ウォッチ(Google Pixel Watch)」を昨年10月13日に発売している。「ピクセルウォッチ」と同時に、スマートフォンの新モデル「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」も発表された。グーグルは、5月10日のイベント内でこの「Pixel 7」の廉価版「7a」の発売も発表。6万2700円で、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社が取り扱う。

折りたたみスマホの普及の妨げには、値段の高さの他に大画面を十分に生かすことができるアプリが少ないことも課題として浮上している。しかし、グーグルは前述にある通り「ピクセルフォールド」の発売にあわせて動画配信サービスのユーチューブやビデオ会議システムのミートなど、50以上の自社アプリを改良し、大画面の使いやすさを追求している。また、動画配信アプリを提供しているウォルト・ディズニーなどの協力も得ており、今後の折りたたみスマホ市場の動向に注目だ。