都営三田線は巨大ターミナル駅・大手町に直結
都営三田線は大学が多く立ち並ぶ白山、水道橋、神保町、ビジネスの中心地・大手町を通っている路線です。また大手町駅は、都営地下鉄(三田線)、東京メトロ(丸ノ内線、東西線、千代田線、半蔵門線)が通る日本有数の大規模な駅。その平均乗降者数は1日約37万人です。
東急目黒線に直通し、通勤や通学で都心部への移動はもちろん、横浜方面への移動もしやすいのが魅力です。2023年3月には相鉄・東急新横浜線の開業で相鉄線との相互直通運転も行われるようになり、さらに広範囲にわたっての利便性が向上しました。
日本有数のビジネス街・大手町
大手町駅周辺は、丸の内を中心に大規模オフィスビルが集中しています。大手町駅が位置する千代田区の総事業所数は約31,000社、総従業員数は約942,000人と港区に次いで2位となっています。
駅周辺の企業は金融をはじめ多くの有名企業がオフィスを構えています。フォーチュン・グローバル500のうち約20社が東京駅周辺(大手町、丸の内、有楽町)に存在するなど、東京のビジネスの中心地といえるでしょう。
大手町までわずか約14分
日本屈指のビジネス街・大手町へのアクセスが良好なのは大きな魅力です。さらに沿線にはさまざまな大学のキャンパスもあるので、社会人はもちろん学生にとっても魅力的な路線といえるでしょう。
大手町に隣接する東京駅周辺の大規模再開発
東京駅周辺は、歴史ある大手企業や有名企業が数多く集まるビジネス街です。高度成長期に建てられた「丸の内ビルディング(丸ビル)」の建て替え(2002年竣工)を皮切りに、丸の内、大手町、そして日本橋、八重洲と、大規模な再開発が続いています。
現在進行形の大規模開発には、「世界で一番ビジネスをしやすい環境」を作るため、従来の規制や制度が大胆に緩和された「国家戦略特区」に指定された事業が複数あります。
予定されている再開発事業は、2040年を目処にした日本橋川を走る首都高速道路の地下化(2035年に掘削終了、2040年に既存高架橋撤去予定)や、東京駅日本橋口前に位置する常盤橋街区に建てられる日本一の高さを誇るオフィスビル「トーチタワー(390m)」(2027年度完成予定)などがあります。
東京駅前常盤橋プロジェクト
東京駅日本橋口前の常盤橋街区の大規模複合再開発がTOKYO TORCH(トウキョウトーチ)です(敷地面積3.1ha)。
築年数が経過し老朽化した複数のオフィスビルの建て替えを契機に、既存のJXビルと大和呉服橋ビルを解体して、1つの高層オフィスビル「常盤橋タワー」が2021年6月に竣工・開業しました(地上38階・地下5階・高さ約212m、延床面積146,000m2)。このオフィスビルだけで約8,000人の就業者が見込まれています。
多様な通勤手段・働き方への対応として、自転車用111台・バイク用20台の駐輪場等も設けられました。
そしてTOKYO TORCHの目玉となるのが、日本一の高さを誇るオフィスビル「トーチタワー(Torch Tower)」です(地上63階・地下4階・高さ約390m、延床面積約544,000m2、2027年竣工予定)。防災機能や環境機能の向上も含めて、国際都市東京として大規模な開発が進みます。
東京駅八重洲口
東京駅前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業
敷地の細分化や建物の老朽化が進み、防災性が低下するなど、東京駅前としてふさわしい土地利用がされていない状況にあることから、再開発が進む八重洲口。国際都市・東京の玄関口にふさわしい交通結節機能の強化と国際競争力強化のため、高度な防災機能・環境性能を確保した再開発が進んでいます。
東京駅前八重洲一丁目東地区では、小学校を含む既存の50を超える建物を解体し、地上51階・地下4階(高さ約250m)の超高層ビルが完成します(延床面積225,000m2、2025年竣工予定)。
八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業(東京ミッドタウン八重洲)
八重洲二丁目北地区は既存の建物20棟が解体され、2023年3月に「東京ミッドタウン八重洲」が誕生。商業施設(全57店舗)や「ブルガリ ホテル 東京」「中央区立城東小学校」が入る超高層ビル「八重洲セントラルタワー」(地上45階・地下4階、高さ240m)、「八重洲セントラルスクエア」(地上7階・地下2階)がグランドオープンしました。
八重洲セントラルタワーには「バスターミナル東京八重洲」の第1期エリアも開業しました。地上の歩行者環境を改善するため、現在分散している高速バス停留所を地下に集約する計画です。24時間稼働の国際空港や、日本各地の都市とを結ぶ大規模ターミナルが誕生します。ターミナルは3つのエリアに分かれており、全体の開業は2028年を目指しているとのことです。
大手町プレイス
2018年8月に竣工した大規模オフィスビル「大手町プレイス」。ウエストタワーとイーストタワーの2棟に分かれており、延べ面積は約354,000m2と大手町でも最大級の規模を誇ります。大手町駅より徒歩1分と立地も抜群で、住友商事やNTT関連のグループ会社など多くの企業が入居しています。
Otemachi One
2020年2月に竣工したオフィス、ホール、カンファレンス、商業施設、ホテル、大規模緑地広場を備えた大型複合施設「Otemachi One」。施設には国内有数のラグジュアリーホテル「フォーシーズンズホテル東京大手町」もオープン。延べ面積は約357,700m2と都内最大級の規模です。
また敷地内には約6,000m2の緑豊かな広場空間である「Otemachi One Garden」も誕生し(2022年完成)、都心ながらも自然を感じられる開放的な空間が広がっています。
西巣鴨、板橋区役所前、板橋本町、志村坂上の基本情報
沿線の企業
会社名 | 従業員数 |
---|---|
株式会社日立製作所 | 29,485名(2022年3月末現在) |
ソニー生命保険株式会社 | 9,156名(2023年4月1日現在) |
みずほ証券株式会社 | 6,981名(2023年9月30日現在) |
三井物産株式会社 | 5,449名(2023年3月31日現在) |
住友商事株式会社 | 5,196人(2023年9月30日現在) |
住友林業株式会社 | 5,139名(2022年度) |
日本郵政株式会社 | 1,485名(2023年3月31日現在) |
ビジネスの中心地・大手町には数々の会社がオフィスを構えています。大手町の再開発を考えると、今後もオフィスの増加が予想されます。
沿線の主な大学
大学名 | 在籍者数 |
---|---|
東洋大学 白山キャンパス | 21,003人(2020年5月時点) |
日本大学 神田三崎町キャンパス | 13,661人(2020年5月時点) |
専修大学 神田キャンパス | 7,016人(2020年5月現在) |
中央大学 後楽園キャンパス | 6,017人(2020年5月現在) |
共立女子学園大学 神田一ツ橋キャンパス | 4,917人(2020年5月現在) |
大正大学 西巣鴨キャンパス | 4,911人(2020年5月時点) |
順天堂大学 本郷・御茶ノ水キャンパス | 2,800人(2020年5月時点) |
大学院生含む学生数、RENOSY調べ 2021年
都営三田線沿線は大学から専門学校までさまざまな学校が存在します。利用者に学生が多いのは他路線にない特徴です。
三田線が通る文京区は、歴史的背景も相まって、東京大学をはじめとする有名大学が数多くあります。街の飲食店は学生でも入りやすいよう、庶民的かつあたたかな雰囲気。今では一般の方にも人気が高いグルメスポットになっています。学生街だからこそ、専門書を扱う書店やレトロな古本屋も数多く存在しています。
人口推移
2005年から2020年にかけいずれの駅(西巣鴨、板橋区役所前、板橋本町、志村坂上)でも人口が増加しています。今後も引き続き安定した賃貸需要が見込めるでしょう。
都営三田線エリアの現在のまちの様子※2021年3月時点
駅周辺のまち並み
- 西巣鴨(大手町まで約15分)
- 板橋区役所前(大手町まで約18分)
- 板橋本町(大手町まで約20分)
- 志村坂上(大手町まで約25分)
西巣鴨(大手町まで約15分)
西巣鴨は、大手町駅より7駅。静かな街で、駅北口には多くの商店があり、駅南口は住宅地が中心となっています。過度に開発が進んでいないので、どこか懐かしい雰囲気を感じるでしょう。
また、西巣鴨駅より徒歩約10分で、JR巣鴨駅に行くこともできます。巣鴨駅を使えば池袋や東京といったターミナルに出やすいのも嬉しいポイント。駅には「アトレヴィ巣鴨」があり、飲食店が豊富なので食事には困らないでしょう。
巣鴨はとげぬき地蔵で有名な「巣鴨地蔵通商店街」があり、「おばあちゃんの原宿」として全国的にも有名です。そんな巣鴨は駅前に商店街だけでなく、飲食店や商業施設も豊富で、幅広い層が暮らしやすい街として人気です。
大正大学は西巣鴨駅より徒歩約1分。学生数は約5,000人で周辺は学生たちで賑わっています。
西巣鴨駅より徒歩約6分、JR板橋駅より徒歩約7分のところにある「稲荷湯」。この銭湯は映画「テルマエ・ロマエ」の撮影ロケ地として有名で、原作のファンや地元住民から愛されています。
板橋区役所前(大手町まで約18分)
板橋区役所前は、大手町駅より9駅。駅前にはマンションが立ち並び、大通りから一本入ると商店街や公園があります。
約140店舗が立ち並ぶ「仲宿商店街」には大型スーパーや趣のある専門店などが立ち並んでいます。また、駅の西側には「遊座大山商店街」もあるので日用品の買い出しに困ることはないでしょう。「遊座大山商店街」を歩いていけば東武東上線の大山駅にもアクセスできます。
石神井川沿いの桜並木は「板橋十景」にも選ばれている桜の名所。1,000本を超える桜が川沿いに2km以上も続いています。板橋区役所前では「板橋」からの桜並木が見られます。また、石神井川は桜の名所として有名な「飛鳥山公園」にもつながっています。
板橋本町(大手町まで約20分)
板橋本町は、大手町駅より10駅。街は住宅街が中心で、駅前は環七と国道17号(中山道)が交差しているのも特徴です。周辺には学校が多いことから治安がいい場所といわれています。
駅前にはスーパーやコンビニなど、生活に必要な店舗が揃っています。
駅より徒歩約10分のところにある「味の素ナショナルトレーニングセンター」。主にオリンピック選手やスポーツ選手の練習場として利用されており、周りにはランニングコースや屋外運動場なども完備しています。
志村坂上(大手町まで約25分)
志村坂上は、大手町駅より12駅。駅前には国道17号(中山道)が通り、周辺には飲食店やコンビニ、スーパーなどが豊富にあります。駅からすぐのところには「志村銀座商店街」があり、日曜日は歩行者天国になります。
「セブンタウン小豆沢」は志村坂上駅より徒歩約10分のところにある大規模複合商業施設。中には「ユニクロ」や「無印良品」など生活に必要な店舗が揃っているだけでなく、「ビバホーム」などのホームセンターもあり幅広いニーズを満たせる買い物スポットです。
志村坂上は緑豊かな公園にも恵まれています。野球場やテニスコートなどの運動場やランニングコースが備わっており、遊具も豊富にある「小豆沢公園」や、大きな池と自然に囲まれた「見次公園」など、穏やかに過ごせる環境や遊び場が充実しています。
志村坂上駅より徒歩約10分のところにある「前野原温泉 さやの湯処」は、東京では珍しい源泉掛け流しの温泉です。歴史ある建造物と四季の変化を感じられる庭園が利用者に非常に人気で、休日は多くの人で賑わいます。温泉は露天風呂からジェットバス、サウナまで幅広く設備を完備。多くの方が利用できるよう、スペースの広さも特徴です。
大学と大手町の再開発が三田線の人気を支える
西巣鴨、板橋区役所前、板橋本町、志村坂上は駅周辺に生活に必要な環境が整っているので、一人暮らしはもちろんファミリーまで幅広い世代が暮らしやすい街です。中心部へのアクセスは良く、通勤や通学にも便利なのは魅力。
大学の存在と大手町の再開発が進むことから、都営三田線は今後も人気路線の一つとして存在し続けることでしょう。
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