KKR・ベインが富士ソフト買収で激突

足元のTOB戦線で最もホットな話題を提供しているのがシステム開発大手の富士ソフトをめぐる一件。KKRとベインキャピタルの米国を代表するファンド同士の一騎打ちの構図になっているからだ。買収金額は5000億円を超える。

先行するKKRは11月初め、富士ソフトへの第1回TOBで33.86%の株式(議決権ベース)を取得したと発表。これに対し、ベインは富士ソフトの賛同を条件として、KKRを上回る価格でのTOBを提案している。ただ、KKRが3分の1超の株式を確保したことにより、ベインがTOBを実行した場合も完全買収は事実上閉ざされた形だ。

今のところ、富士ソフトはKKRによる第2回TOBと、ベインが提案したTOBのいずれにも、賛成か反対かなどの意見を表明していない。富士ソフト株価はここへてきKKRによる買付価格8800円とベインが提示した9450円との間で一進一退が続いている。

◎2024年TOB:投資ファンドが関与した案件(11月8日時点)

M&A Online
(画像=「M&A Online」より引用)

文:M&A Online