これまでの事業変遷について
ーーこれまでの事業変遷についてお聞かせいただけますか?
株式会社レ・コネクション代表取締役・奥田 久雄氏(以下、社名・氏名略) レ・コネクションは2016年に設立し、当初は不動産の売買を中心にスタートしました。その後、宿泊施設の企画販売を手掛けるようになり、さらにその運営を委託される形で事業を拡大してきました。
ーー宿泊施設の規模について具体的に教えていただけますか?
奥田 現在に至るまで、約70棟の一棟貸し宿泊施設の立ち上げを手がけています。また、飲食事業も2店舗運営しております。一棟貸し宿泊施設については、主にオーナーに販売し、その後の運営を委託される形で進めてきましたが、現在は宿泊事業バイアウト先や、その他地元協力企業へ運営先を紹介する形で展開しております。
自社事業の強みについて
ーー事業の強みについて教えていただけますか?
奥田 私たちの強みは、やはり「トータルプロデュース」にあります。土地の仕入れから企画立案、さらにその運営までをオーナー様に提供し、最終的には物件の価値を最大限に引き出すことができる点が、他社とは異なるところです。
ーー具体的にどのように進めているのか教えていただけますか?
奥田 建設業の免許も取得していますので、企画段階から出口戦略を見据えた不動産の価値最大化を考えることができます。これが私たちの大きな強みです。
ーー 現在の事業はすべて京都を中心に展開されているのですか?
奥田 はい、すべて京都で展開しています。特に京町屋などの伝統的な建物を活用しています。京町屋は相続対策や節税対策としても非常に効果的で、国内外の富裕層に人気があります。実際、多くのオーナーは他府県の個人投資家や法人が中心です。
ぶつかった壁やその乗り越え方
ーー 会社を立ち上げてから、これまでにぶつかった壁についてお聞かせください。また、それをどのように乗り越えたのかも教えてください。
奥田 特に大きかったのはコロナ禍でした。宿泊事業において、売上がほぼなくなるという状況は想像を超えるもので、初年度には売上が98%減少しました。これを乗り越えるために、人員削減や運営の効率化を進め、コストを抑えながら事業の立て直しを図りました。
ーー売上が減少する中で、どのようにして事業を維持したのですか?
奥田 コスト削減を進めながらも、将来を見据えてアウトソーシングの活用を進めました。具体的には、建築事業の一部を協力会社に委託し、宿泊施設の運営もバイアウトして他社に引き継ぎました。現在は新規事業の立ち上げを行いつつ、事業の回復に向けて取り組んでいる状況です。
今後の経営・事業の展望
ーー 今後の事業展開について教えていただけますでしょうか?
奥田 まず、既存の不動産事業を基軸に、そこから派生する形で宿泊事業を強化し、新しいビジネスモデルを展開していきたいと考えています。具体的には、現在沖縄で宿泊施設の立ち上げを進めており、また建造物用の3Dプリンターを導入した工場を設置しています。将来的には、この3Dプリンターを使って宿泊施設を建設するほか、宿泊施設に活用できるコンテナハウスやトレーラーハウスの製作をさらに強化していく計画です。
まずは沖縄から始めますが、地方の過疎化が進むエリアや観光資源が十分に活用されていない地域にも宿泊施設を展開し、地域経済に貢献したいと考えています。
ZUU onlineユーザーへ一言
ーー読者の皆様に向けてメッセージをお願いします。
奥田 私たちは、3Dプリンターを活用した建築技術や、不動産を基にした新しいビジネスモデルの構築に取り組んでいます。地域活性化や地方創生にご興味をお持ちの方々、また不動産投資に関心のある方々とともに、新しい価値を創造していきたいと考えています。今後の展開にぜひご期待ください。また、何かご協力いただけることがあれば、ぜひお力添えをいただけると幸いです。
- 氏名
- 奥田 久雄(おくだ ひさお)
- 社名
- 株式会社レ・コネクション
- 役職
- 代表取締役