南アランド見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「5月は最強、4月最弱から急回復の理由」南アランド見通し

「通貨7位、株価7位」
「予想レンジ 南アランド円7.7-8.2」                                           

(ポイント)
*5月は月間首位、その要因は
*政策金利は0.25%引き下げ
*成長・インフレ見通し。インフレターゲットは
*米国との関係は最悪からは脱した
*今週はGDPの発表
*米国からのLNG輸入を提案
*ラマポーザ大統領、トランプ米大統領と会談
*トランプ大統領、G20サミットへの米国の出席に同意
*EU、南アに51億ドル規模の投資表明
*VAT引き上げ停止で、新たな予算の日程が決定、財源を議論
*南ア貿易相手国、一に中国、二に米国
*援助打ち切りの米に代わり中国、EUが支援約束
*今年秋にAGOA法(南アから米国への免税輸出)の見直し

(5月最強。4月は最弱。年初来では7位)
5月は月間最強通貨(対円4.17%高)となった。4月の月間最弱から急回復した。年間では7位で3.96%安。 連立内閣の崩壊を避けられたこと、トランプ大統領との会談をこなしG20の米国の出席を約束させたこと、鉱産物価格の上昇などによる。対米貿易交渉は続く。
南ア株価指数は年初来12.17%高、10年国債利回りは10.14%

(政策金利は)
南ア中銀は政策金利を0.25%引き下げて7.25%とした。政策委員のうち5人が0.25%引き下げ、1人が0.5%引き下げを主張した。予想では据え置きの可能性もあるとみられていた。
 消費者物価上昇率は目標レンジ3-6%を下回って推移している。

(成長・インフレ見通し。インフレターゲットは)
中銀は2025年の経済成長率見通しは従来の1.7%から1.2%に引き下げた。25年のインフレ率も3.6%から3.2%に下方修正した。米政権による関税措置や不確実性の高まりが世界経済の低迷につながる可能性があることを引き続き指摘した。
インフレターゲットを3%に引き下げるための新たな仕組みに関しても公表した。クガニャゴ総裁は変更への財務相による承認に向けた協議が最終段階にあると述べた。

(今週はGDP)
今週は1Q・GDPの発表がある。予想は前年比で0.3%増。前期は0.9%増。
他にアブサ5月製造業PMI、S&P・PMI、2Q企業信頼感指数、1Q経常収支の発表がある。

(米国からのLNG輸入を提案)
南アと米国は液化天然ガス(LNG)輸入の「適正価格」を定めるために協議を行う予定。この協定には、天然ガスインフラへの米国の投資や、水圧破砕法を含む技術協力が含まれる。提案されている貿易パッケージには、南アの米国向け自動車および自動車部品の輸出に対する無税割当が含まれている。