主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年12月12日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼11日(木)の為替相場
(1):豪雇用者数 予想外の減少
(2):米新規失業保険申請件数 大幅に増加
▼11日(木)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:方向感を探る値動き/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
11日(木)の為替相場
期間:11日(木)午前7時10分~12日(金)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):豪雇用者数 予想外の減少
豪11月雇用統計で新規雇用者数は2.13万人減と市場予想(2.00万人増)に反して減少。失業率は前月から横ばいの4.3%と予想(4.4%)を下回ったが、労働力人口に占める就労の意思がある人の割合である労働参加率が66.7%へ低下(前月66.9%)した。
(2):米新規失業保険申請件数 大幅に増加
米新規失業保険申請件数は23.6万件と市場予想(22.0万件)を上回り、前週(19.2万件)から増加した。4週平均の申請件数は21.7万件となり、前週時点(21.5万件)から小幅に増加した。同時刻に発表された米9月貿易収支は528億ドルの赤字で、赤字額は2020年6月以来の低水準となった。市場予想は631億ドルの赤字だったが、金(ゴールド)と医薬品の輸出増が赤字縮小に寄与した。
11日(木)の株・債券・商品市場
<最新の株価指数CFDレートはこちら>
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
<外為注文情報はこちら>
- ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
- ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。
人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:方向感を探る値動き
昨日のドル/円は約0.3%下落。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受け対ユーロを中心にドル売りが優勢となり、米新規失業保険申請件数が大幅に増加したことを受け一時154.95円前後まで下落した。ただ、感謝祭の祝日前後で一時的に申請件数の振れが大きくなったと見られ、4週平均では小幅な増加にとどまったことから、ドルは売りが一巡すると買い戻された。 米連邦準備制度理事会(FRB)は引き続き利下げサイクルにあるのに対して、欧州中銀(ECB)や豪中銀(RBA)などは利下げサイクルが終了したとの見方となっていることがドルの重石となる。一方で日銀は、来週の金融政策決定会合での利上げこそ見込まれているものの、日本の経済構造が円安につながりやすいことから、円を買い進める地合いにはなりにくい。本日のドル/円は155円台を中心に方向感を探る値動きとなりそうだ。